5.JavaScriptオプジェクト
JavaScriptは、オブジェクト基本と記載しましたが、これは、Java言語と違い、クラスを使用しないのです。 その代わり、オブジェクトというのが存在し、そのオブジェクトに対していろいろな情報を受け取ったり、行ったりするのです。
オブジェクトに対してそれぞれ決まった変数(プロパティと呼ばれます。)があります。オブジェクトとプロパティの関係は次のようになります。
(アルファベット順)
オブジェクト名 | 使用出来るプロパティ | プロパティの意味 |
anchor | length | アンカーの長さを得る |
button | name | <INPUT>タグのNAME属性内容 |
value | <INPUT>タグのVALUE属性内容 | |
checkbox | checked | チェックボタンが押されているかどうか |
defaultChecked | <INPUT>タグのCHECKED属性内容 | |
name | <INPUT>タグのNAME属性内容 | |
value | <INPUT>タグのVALUE属性内容 | |
Date | − | プロパティがありません。 |
document | alinkColor | <BODY>タグのALINK属性内容 |
anchors | 表示中のドキュメント全てのアンカー | |
bgColor | <BODY>タグのBGCOLOR属性内容 | |
cookie | クッキー | |
fgColor | <BODY>タグのTEXT属性内容 | |
forms | ドキュメントに含まれる全てのformオブジェクト配列 | |
lastModified | 表示中のドキュメントの最終更新時間 | |
linkColor | <BODY>タグのLINK属性内容 | |
links | 表示中のドキュメント全てのハイパーリンク | |
location | 表示中のドキュメントURL | |
referrer | 表示中のドキュメントを呼び出したURL | |
title | <TITLE>タグの内容 | |
vlinkColor | <BODY>タグのVLINK属性内容 | |
elements | length | elementsの長さ |
forms | action | <FORM>タグのACTION属性内容 |
elements | フォーム中の全ての要素を保持する配列 | |
encoding | <FORM>タグのENCTYPE属性内容 | |
length | フォーム中の要素の数 | |
method | <FORM>タグのMETHOD属性内容 | |
target | <FORM>タグのTARGET属性内容 | |
frame | frames | 現在のフレームに含まれるフレーム |
name | <FRAME>タグのNAME属性内容 | |
length | 現在のフレームに含まれるフレームの数 | |
parent | 現在のフレームを含むwindowまたは、frame | |
self | 現在のフレーム | |
window | 現在のフレーム | |
hidden | name | <INPUT>タグのNAME属性内容 |
value | テキストフィールドの内容 | |
history | length | ヒストリー中に保存されているURLの数 |
link | hash | URLの#で始まるページの特定の位置へ移動できる |
host | URLで用いられる「ホスト名:ポート名」形式のホスト名 | |
hostname | ドメイン名又はIPアドレスで表されるホスト名 | |
href | リンク先のURL | |
length | 要素番号 | |
pathname | URLのパス名部分 | |
port | ホストとの接続に使用しているポート番号 | |
protocol | URLのプロトコル部分 | |
search | URL中の“?”で始まる問い合わせ文字列 | |
target | <A HREF>タグ中のTARGET属性内容 | |
location | hash | URLの#で始まるページの特定の位置へ移動できる |
host | URLで用いられる「ホスト名:ポート名」形式のホスト名 | |
hostname | ドメイン名又はIPアドレスで表されるホスト名 | |
href | 現在のページへ移動したときに参照したURL | |
pathname | URLのパス名 | |
port | ホストとの接続に使用しているポート番号 | |
protocol | URLのプロトコル部分 | |
search | URL中の“?”で始まる問い合わせ文字列 | |
target | <A HREF>タグ中のTARGET属性内容 | |
Math | E | 自然対数 |
LN2 | eを底とした2の対数 | |
LN10 | eを底とした2の対数 | |
LOG2E | 2を底としたeの対数 | |
LOG10E | 10を底としたeの対数 | |
PI | 円周率 | |
SQRT1_2 | 1/2の平方根 | |
SQRT2 | 2の平方根 | |
navigator | appCodeName | 使用しているブラウザのコード名 |
appName | 使用しているブラウザの名前 | |
appVersion | 使用しているブラウザのバージョン | |
userAgent | ユーザエージェント | |
password | defaultValue | <INPUT>タグのVALUE属性内容 |
name | <INPUT>タグのNAME属性内容 | |
value | テキストフィールドの内容 | |
redio | checked | チェックされているかどうか |
defaultChecked | <INPUT>タグのCHECKED属性内容 | |
length | ラジオオブジェクトの中のラジオボタン数 | |
name | <INPUT>タグのNAME属性内容 | |
value | <INPUT>タグのVALUE属性内容 | |
reset | name | <INPUT>タグのNAME属性内容 |
value | <INPUT>タグのVALUE属性内容 | |
select | length | optionオブジェクト項目の数 |
name | <SELECT>タグのNAME属性内容 | |
options | ポップアップメニューやリストの各項目 | |
selectedIndex | 選択されている項目、又は複数選択時の最初の項目 | |
string | length | 文字列の長さ |
submit | name | <INPUT>タグのNAME属性内容 |
value | <INPUT>タグのVALUE属性内容 | |
text | defaultValue | <INPUT>タグのNAME属性内容 |
name | <INPUT>タグのVALUE属性内容 | |
value | テキストエリア内のテキスト | |
textarea | defaultValue | <TEXTAREA>タグのVALUE属性内容 |
name | <TEXTAREA>タグのNAME属性内容 | |
value | テキストエリア内のテキスト | |
window | defaultStatus | windowのstatus barにデフォルトで表示されるメッセージ |
frames | windowが含むフレーム配列 | |
length | windowが含むフレーム数 | |
name | windowの名前 | |
parent | フレームを含むwindow | |
self | 現在のwindow | |
status | windowのstatus barに一時的に表示されるメッセージ | |
top | もっとも上にあるwindow | |
window | 現在のwindow |
オブジェクト名 | 使用出来るメソッド | メソッドの意味 |
button | click() | ボタンをクリックしたのと同じ効果を起こす。 |
checkbox | click() | ボタンをクリックしたのと同じ効果を起こす。 |
Date | getYear() | オブジェクトの保持する日時の「年」を返す。 |
getMonth() | オブジェクトの保持する日時の「月」を返す。 | |
getDate() | オブジェクトの保持する日時の「日」を返す。 | |
getDay() | オブジェクトの保持する日時の「曜日」を返す。 | |
getHours() | オブジェクトの保持する日時の「時」を返す。 | |
getMinutes() | オブジェクトの保持する日時の「分」を返す。 | |
getSeconds() | オブジェクトの保持する日時の「秒」を返す。 | |
getTime() | 1970年1月1日0時0分0秒からの経過時間をミリ秒で返す。 | |
getTimeZoneoffset() | グリニッジ標準時との時差を分で返す。 | |
parse(date) | 日付を表す文字列を渡すと、1970年1月1日0時0分0秒からの経過時間をミリ秒で返す。 | |
setYear(year) | オブジェクトの保持する日時の「年」をセットする。 | |
setMonth(month) | オブジェクトの保持する日時の「月」をセットする。 | |
setDate(date) | オブジェクトの保持する日時の「日」をセットする。 | |
setHours(hour) | オブジェクトの保持する日時の「時」をセットする。 | |
setMinutes(min) | オブジェクトの保持する日時の「分」をセットする。 | |
setSeconds(sec) | オブジェクトの保持する日時の「秒」をセットする。 | |
setTime(msec) | オブジェクトの保持する日時を1970年1月1日0時0分0秒からの経過時間(ミリ秒)でセットする。 | |
toLocaleString() |
時間をローカルな言語表示で得る。 例:日本では「1997年7月15日1時23分45秒」など。 |
|
UTC | グリニッジ標準時(1970年1月1日0時0分0秒)からの経過時間をミリ秒で返す。 | |
document | clear() | ウィンドウ内に表示されている内容を消去。 |
close() | ウィンドウを閉じる。 | |
open(url, name, [feature]) |
ブラウザの新しいwindowを開き、windowオブジェクトを返す。 featureは省略可能。 feature…toolbar[=yes|no]…ツールバーの表示/非表示 location[=yes|no]…ロケーションの表示/非表示 directories[=yes|no]…ディレクトリボタンの表示/非表示 status[=yes|no]…ステータスの表示/非表示 menubar[=yes|no]…メニューバーの表示/非表示 scrollbars[=yes|no]…スクロールバーの表示/非表示 resizable[=yes|no]…リサイズの許可/不許可 width=pixels…ウィンドウの幅 height=pixels…ウィンドウの高さ prompt(msg, [default])…テキストフィールドのあるダイアログを開き、msgを表示する。 defaultを指定すると、テキストフィールドに最初に入っているテキストを決められる。入力されたテキストが返される。 setTimeout(expression, msec)…msecで指定した時間(単位は、ミリ秒)後に、expressionを実行する。返値として、IDが返され、このIDをclearTimeoutに渡すことで、実行をキャンセルできる。 clearTimeout(id)…setTimeoutが返したIDを渡すことでsetTimeoutの実行をキャンセルできる。 ※ 機種やブラウザによっては反映されません。 |
|
write(msg) | ウィンドウにmsgで渡されたメッセージを表示する。 | |
writeln(msg) | ウィンドウにmsgで渡されたメッセージを表示し、改行する。 | |
form | submit() | サブミットボタンを押したのと同じ効果を起こす。 |
frame | setTimeout(expression, msec) | msecで指定した時間(単位は、ミリ秒)後に、expressionを実行する。返値として、IDが返され、このIDをclearTimeoutに渡すことで、実行をキャンセルできる。 |
clearTimeout(id) | setTimeoutが返したIDを渡すことでsetTimeoutの実行をキャンセルできる。 | |
history | back() | 履歴中の一つ前のページに移動 |
forward() | 履歴中の一つ後のページに移動 | |
go(stp) | 履歴中の特定のページに移動する。stpには、たとえば3つ前のページなら、-3を指定する。 | |
Math | abs(n) | 絶対値を返す |
acos(n) | アークコサインを返す(単位はラジアン) | |
asin(n) | アークサインを返す(単位はラジアン) | |
atan(n) | アークタンジェントを返す(単位はラジアン) | |
cell(n) | nを下回らない最小の正数を返す。 | |
cos(n) | コサインを返す(単位はラジアン) | |
sin(n) | サインを返す(単位はラジアン) | |
tan(n) | タンジェントを返す(単位はラジアン) | |
exp(n) | eのn乗を返す。 | |
floor(n) | nを超えない最大の正数を返す。 | |
log(n) | eを底とした対数を返す。 | |
max(n,m) | nとmの大きい方を返す。 | |
mix(n,m) | nとmの小さい方を返す。 | |
pow(n,m) | nのm乗を返す。 | |
random() | 乱数を起こす(この関数は、UNIXでのみ使用可能) | |
round(n) | nにもっとも近い正数を返す。 | |
sqrt(n) | nの平方根を返す。 | |
password | focus() | テキストフィールドをクリックし、フォーカスを取得したのと同じ効果を起こす。 |
blur() | フォーカスをはずす。focus()メソッドの逆。 | |
select() | フィールド内のテキストを選択された状態にする。 | |
redio | click() | ボタンをクリックしたのと同じ効果を起こす。 |
reset | click() | ボタンをクリックしたのと同じ効果を起こす。 |
select | focus() | ポップアップメニューやリストをクリックし、フォーカスを取得したのと同じ効果を起こす。 |
blur() | フォーカスをはずす。focus()メソッドの逆。 | |
string | anchor(str) | strをアンカー名とするアンカーを作成する。 |
link(str) | anchorと同様。但し、strにURLを指定してハイパーリンクにする。 | |
big() | 表示するときに使用すると、<BIG>〜</BIG>を用いたのと同様。 | |
blink() | 表示するときに使用すると、<BLINK>〜</BLINK>を用いたのと同様。 | |
bold() | 表示するときに使用すると、<BOLD>〜</BOLD>を用いたのと同様。 | |
fixed() | 表示するときに使用すると、<TT>〜</TT>を用いたのと同様。 | |
fontcolor(color) | 表示するときに使用すると、<FONTCOLOR=COLOR>〜</FONTCOLOR>を用いたのと同様。 | |
fontsize(size) | 表示するときに使用すると、<FONTSIZE=SIZE>〜</FONTSIZE>を用いたのと同様。 | |
italics() | 表示するときに使用すると、<I>〜</I>を用いたのと同様。 | |
small() | 表示するときに使用すると、<SMALL>〜</SMALL>を用いたのと同様。 | |
strike() | 表示するときに使用すると、<STRIKE>〜</STRIKE>を用いたのと同様。 | |
sub() | 表示するときに使用すると、<SUB>〜</SUB>を用いたのと同様。 | |
sup() | 表示するときに使用すると、<SUP>〜</SUP>を用いたのと同様。 | |
charAt(idx) | idx番目の文字を返す。但し、最初の文字は0番目とする。(以下strメソッドは全て同様) | |
indexOf(str, [from]) | stringオブジェクト中にstr文字列が含まれてるかどうかfrom番目から後ろに向かって探し始め、見つかったらその位置を返す。見つからないときは、−1を返す。fromを省略したときは、0番目を仮定する。 | |
lastIndexOf(str, [from]) | stringオブジェクト中にstr文字列が含まれているかどうかfrom番目から前に向かって探し始め、見つかったらその位置を返す。見つからないときは、−1を返す。fromを省略したときは、0番目を仮定する。 | |
substring(I, j) | min(I, j)番目からmax(I, j)番目までの文字列を返す。I=jの時は、空文字列を返す。 | |
toLowerCase() | stringオブジェクトの保持する文字列を、全て小文字に変換して返す。 | |
toUpperCase() | stringオブジェクトの保持する文字列を、全て大文字に変換して返す。 | |
submit | click() | ボタンをクリックしたのと同じ効果を起こす。 |
text | focus() | テキストフィールドをクリックし、フォーカスを取得したのと同じ効果を起こす。 |
blur() | フォーカスをはずす。focus()メソッドの逆。 | |
select() | フィールド内のテキストを選択された状態にする。 | |
textarea | focus() | テキストフィールドをクリックし、フォーカスを取得したのと同じ効果を起こす。 |
blur() | フォーカスをはずす。focus()メソッドの逆。 | |
select() | フィールド内のテキストを選択された状態にする。 | |
window | alert(msg) | アラートダイアログを開き、msgを表示。 |
close() | ウィンドウを閉じる。 | |
confirm(msg) |
OKボタンとCANCELボタンのあるダイアログを開き、msgを表示。 OKをクリックした時の返値…true CANCELをクリックした時の返値…false |
|
open(url, name, [feature]) |
ブラウザの新しいwindowを開き、windowオブジェクトを返す。 featureは省略可能。 feature…toolbar[=yes|no]…ツールバーの表示/非表示 location[=yes|no]…ロケーションの表示/非表示 directories[=yes|no]…ディレクトリボタンの表示/非表示 status[=yes|no]…ステータスの表示/非表示 menubar[=yes|no]…メニューバーの表示/非表示 scrollbars[=yes|no]…スクロールバーの表示/非表示 resizable[=yes|no]…リサイズの許可/不許可 width=pixels…ウィンドウの幅 height=pixels…ウィンドウの高さ prompt(msg, [default])…テキストフィールドのあるダイアログを開き、msgを表示する。 defaultを指定すると、テキストフィールドに最初に入っているテキストを決められる。入力されたテキストが返される。 setTimeout(expression, msec)…msecで指定した時間(単位は、ミリ秒)後に、expressionを実行する。返値として、IDが返され、このIDをclearTimeoutに渡すことで、実行をキャンセルできる。 clearTimeout(id)…setTimeoutが返したIDを渡すことでsetTimeoutの実行をキャンセルできる。 ※ 機種やブラウザによっては反映されません。 |