96年2月発売コミックスのレビュー


風駆 少女組! (1)

神塚ときお(Tokio Kazuka)

帰ってきた舞ちゃん。一代目:本口舞(バイク雑誌に単発掲載)、 二代目:風音舞(『バイキッズ!』)に続き、三代目は水輝舞。 バイクに興味を持ち始め、名古屋ローカル雑誌を買ったのが 出会いだったから、もう10年になる。

バイクを囲む楽しい仲間達。神塚氏が描く作品に一貫しているこのテーマは、 この作品にも生きている。舞ちゃんがかわっても、バイクがかわっても。 三代目、水輝舞ちゃんの走りに期待。


サイコドクター (1)

作・亜樹直(Tadashi Agi)/画・的場健(Ken Matoba)

ファイル1…高層恐怖症

 楷恭介…心理学者。大学で助教授として心理学を教える傍ら、 人間心理研究のフィールドワークとして、カウンセリング事務所を営む。

アメリカなどでは、各学校に一人カウンセラがいるのが通常であるのに対し、 カウンセリングというもの自体、日本では馴染みが薄い。 しかし、現代社会では、“心の病”を持つ人は増えている。 そんな現実を見事に描きだした作品と言えよう。 原作者・亜樹直氏はこの道に精通しているようで、考証は非常にリアルであり、 また、心理変化を描写する的場健氏の緻密な作画がマッチしている。 「心理学+探偵」ものとして楽しめるミステリー作品。


TOKIOの我王 (1)

清水たかし(Takashi Shimizu)

A.D.3185、環境の異変により、地球は巨大昆虫が支配する世界。 わずかに生き残った人類、ハマに生きるJ・Jは、トキオの女王・麗亜と、 その主護神、インセクトボーグ・我王と出会う。

巨大昆虫(蟲)が支配する世界、昆虫(蟲)と話せる女王(姫)と言えば 『ナウシカ』が想い出される。しかし麗亜たちトキオの女は、 昆虫たちを従わせる“ちから”を持ち、北米帝国軍は「ニューカマー」 と呼ぶ。時代に呼応した人類の進化ということになろうか。 この謎解きは今後じっくり見せて欲しいところ。
我王 V.S 北米帝国軍。インセクトボーグ対メカ兵器のアクション は迫力抜群。この異質なアクションだけでも十分楽しめる。


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(c) Mitsutaka Nakamura / minaka@st.rim.or.jp
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