96年1月発売コミックスのレビュー


カウンタック

岡崎武士(Takeshi Okazaki)

 病気の為、休筆を余儀なくされていた氏の久々の単行本。 しかし、現在も徹夜はできない状態だそうで、ゆったりとしたペースで 描いているようだ。

 この『カウンタック』は歳上の女性に憧れる高校生を中心に描いた 短篇集である。理屈よりも気持ちが先走る若さがらしくていい。 舞台を名古屋にしたのは、作者がより自然に描けるからだろう。 変に哲学的な高校生の恋愛ものは、読んでて困っちゃうので、 この自然さは心地よい。決して爽快感のある話はないのだが。


GS美神極楽大作戦!!(20)

椎名高志(Takashi Shiina)

 スリーピング・ビューティー

 遂に明かされるおキヌちゃんの過去。作者はおキヌちゃん初登場の時から、 これを計算に入れてたのだろうか? 決してそうは思えない(^^;。 作者に聞いてみない限りわからんが(ちなみに、おキヌちゃん初登場は 週刊連載第1回目である)。ま、話としてはちゃんとまとまっているので、 よしとしよう。

 生き返ったおキヌちゃんが幸せそうに現代の生活にとけ込んでいるのが ファンにとっては唯一の救い。おキヌちゃんが今後(当面?)登場しないのは ヒジョーに残念だが、ラストの美神のセリフに微かな期待を抱いておこう。


ツッパリたいの!!(1)

森真理(Shinri Mori)

 増刊サンデーには、『なんとなくぶーりん』以来(?)の復活。 いきなり相撲マンガとは相変わらずこの人のジャンルはわからん。 しかし、相撲マンガとは言っても、決してスポ根ものでもなんでもない、 相撲しらなくても全く構わない、ギャグマンガですので、御安心を。 それよりも、ちょっとひねった森真理ギャグについていく方が大変だ。


め組の大吾(1)

曽田正人(Masahito Soda)

 幼い頃、消防士に命を助けてもらった記憶を持つ大吾は、 高校を卒業して念願の消防士に。しかし配属された“め組”こと めだか台出張所は、もっとも火事が少なく、平和でのんびりとした 職場であった。かつて大吾を助けた消防士であるめ組の所長五味 (ロン・ハワードそっくり)は、大吾に消防士としての何かを感じる。

 チャンピオンからサンデーに移籍した曽田氏。 テーマは「抗なうもの」。坂に抗なう自転車レーサー・テルの次は、 ファイヤーマン・大吾である。同じテーマでありながら、全く違う世界。 だが、そこにいるのは全く変わらず全力で抗なう男達。感情移入するよりは、 応援したくなる熱い男達だ。


ぼくのマリー(6)

竹内桜(Takeuchi Sakura)/(協力)三陽五郎(Goro Sanyo)

 脱・妹!!

 VOL.6は、ユリ&さゆり編ということで、ちょっとサイドストーリー的。 真理さんが出てこないのでさびしいさびしい。しかし、最後にマリの夢枕に 出てきたユリの言葉はラストへの伏線かな。VOL.7以降に本来の展開を 期待しよう。3/6に発売のOVAが先かな。


ももいろシスターズ(2)

ももせたまみ(Tamami Momose)

 昨年3月発売の第1巻以来、10ヶ月ぶりの第2巻。これだから 4コマはつらいやね。
 さて、第2巻は“ぢ病”に悩む美人女子校生・蛍子ちゃん、 桃子ちゃんの歳下(やはり流行?)の彼氏・章くんという 新キャラも加わり、土川くんとゆかりちゃんはらぶらぶ、 由貴ちゃんは大ピンポンと、ももせワールド絶好調。 現在が一番旬な作品かもしれない。この先ネタは続くのか?(^^;。


出典を明らかにする限り、このページの一部または全部の fj.* 等の 公開 Newsgroup への転載または引用は自由です。


御意見御感想をお待ちしております。

[MANGA Page] [Homepage]


Mitsutaka Nakamura / minaka@st.rim.or.jp