95年12月発売コミックスのレビュー
なんぎな奥さん(4)
入江紀子(Noriko Irie)
- 白泉社レディースコミックス/白泉社
- ISBN4-592-15049-X
平和な夫婦生活にあらたな刺激を求める人妻・綾奈さん。恋だ!ときめきだ!
TVドラマの世界に憧れているだけかもしれないけど、やっぱやってみたいよね。
自分の気持ちに素直でいられるって難しいけど、できたらきっと楽しいと思う。うん。
作者もきっとそう思っているに違いない。うん。
丹羽啓介(Keisuke Niwa)
- 少年サンデーコミックス/小学館
- ISBN4-09-123455-0
雄根小太郎、テンション最低。理由はしょうもないこと。
雄根小太郎、テンション最高。理由は…。
雄根小太郎は完全に脇にまわっちゃったキャットルーキーだけど、
やっぱりこいつが暴れないとおもろくない。野茂がいなくなった某チーム
みたいなもんだ。これだけのキャラを活かさないなんてどうかしてるぞやっぱ。
その某チームは監督が変わった今年もあんまり面白くなりそうにないから、
せめてマンガの中だけでも。ねっ。
尾瀬あきら(Akira Oza)
- ビッグコミックス/小学館
- ISBN4-09-183563-5
今回ちょっと気になった話は、第6話「店においでよ」のいわゆる『グルメ記事』。
TVでの一時期のラーメン番組がひどかったけど、ここで描かれているように、
マスコミに派手にとりあげられて味やサービスを落す店があるのが事実だ。
ミーハーなグルメ記事を読んで店に行くミーハーな読者が多いのが悪いのか、
ロクな考えもなく記事を書く方が悪いのか。今の時代、『怨ミシュラン』の方が
マトモに見えるからねぇ。
みずはらけんじ(Kenji Mizuhara)
- カラフルEX/青磁ビブロス
- ISBN4-88271-437-X,ISBN4-88271-439-6
思わず表紙と帯を見て買った作品。昨年度、中一コースに連載されていたという
ことだ。内容はもちろん、中学一年生の主人公達のどきどきわくわくの一年間である。
私も十ウン年前に中一コースを購読していたが、こんないい作品が読める
今の中学生は幸せだと思う。
雰囲気は少女マンガ風。最初の印象は『水色時代』の線を狙っているように
感じたが、一年間の構成と伏線の使い方はうまい。私は最後まで三角関係の決着が
予想できなかった。演劇(部)に関しての描写は中学では無理がある部分もあって、
ちょっと中途半端な感じなのが残念だけど、まぁこれはしょうがないところかな。
絵と雰囲気の創りはうまいので、この路線で頑張ってもらいたいところだが、
作者は基本的にHマンガ家ということになるらしい。世の中難しいものである。
とにもかくにも今月のイチオシ…なんだけど、
流石に置いてない書店も多いみたいで残念。ぜひ探し読んで欲しい。
林家志弦(Shizuru Hayashiya)
美少女ゲームの作画などで有名な林家志弦の作品集。
個人的には林家志弦さんは4コマがいいのだが、残念ながらこの作品集は
ゲームや雑誌のカラーイラスト作品が中心で、マンガは4作しか収録されて
いない。もちろん、イラストも非常にいいし、インタビューもあるので、
買って損はしないが(でもちょっと値段は高い)。「ゲーム評論」に
連載中の4コマが単行本になるのはいつになるのだろうか…。
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