●WINDS CAFE 12●

日    時 1997年12月28日(月、振替休日)入場無料(夜の部のみ投げ銭)
                  Open Sesame!* 鍵を探す1日

             日時:1997年12月28日(日)12:30開場

13:00   第1部 ベートーヴェン2 〜 晩年の弦楽四重奏曲
14:30   第2部 オーディロン・ルドン 〜 音楽をめぐって
15:30           食事休憩
17:00   第3部  ビデオ上映「オディロン・ルドン展」「劇場版フランダースの犬」
19:30   第4部  千速敏男スライド芸人名人会「ルーベンス・レンブラント・・・」

                           入場無料  出入自由


WINDS CAFE11で出された次回予告

>予告:WINDS CAFE 12 ベートーヴェン+ルドン+プルースト+フランダースの犬

をみてこの脈絡のなさは一体何なのかと思われた方は多いと思います。年末に至っ
てついにWINDS CAFEは混乱した?。確かにこれらは個々に独立していますが、実は
これらの中で緩やかに、或いは緊密に関連しあいます。そして鍵となるもの中に隠
しました。是非WINDS CAFEを訪れてこの鍵を探してみて下さい。ひょっとすると隠
したはずのない鍵を探し当てるかもしれません。そして、その鍵によって開かれた
先に素晴らしい宝物があることを願っています。
*Open Sesame:ジョン・ラスキンの「胡麻と百合」から


●第1部 ベートーヴェン2 〜 晩年の弦楽四重奏曲

6月に開催されたWINDS CAFE 06で倉林靖さんより「音楽の根源にあるもの−その
精神的価値:1816年以降のベートーヴェンを中心に」というテーマで、ともすれば
敬遠されがちなベートーヴェンの後期作品群を紹介して頂きました。今回はその第
2部として前回触れずに終わった弦楽四重奏曲(そのうち12〜15番、作品12
7、130〜133)を集中的にとりあげます。そしてロマン・ロランに即してい
た前回の対をなす意味で、同時代の作家マルセル・プルースト(ロマン・ロランに
劣らず晩年のベートーヴェンの作品を偏愛していた)に即していきたいと思います。

晩年のベートーヴェンに触れながら弦楽四重奏曲を抜いてしまうのはたいへん惜し
いことであり、ふだん面倒なことが苦手な松本でさえ補完編を考えてしまう程、そ
れが今回につながっています。

本当は12〜16番の全てを紹介することが望ましいのですが、時間の制約と何よ
りも重すぎるので、それぞれの作品の一部、いわゆる「ガリツィン主題」の出る楽
章をいくつか聴き、最後に個人的に最も好きな第14番(作品131)の全曲を聴
いていきたいと思います。


●第2部 オーディロン・ルドン 〜 音楽をめぐって

第1部は精神的に緊張を強いられる内容ですが、第2部は一転してリラックスした
いと思います。

今回、WINDS CAFEにおいてルドンの版画作品(リトグラフ4点、エッチング10点)
を展示する機会を得ました。ルドンというとパステルの花の絵が有名ですが「花」
たちは晩年に集中して描かれ、それ以前は版画あるいは素描作品、いわゆる「黒」
がルドンの作品の中心でした。

ルドンはまた、音楽とも深い関わりを持っていました。自身、作曲家のエルネスト・
ショーソンが演奏を頼み込むほど優れたヴァイオリンの腕を持っていましたし、少
なからぬ作品が音楽から創造のきっかけを得ています。そればかりでなくルドンの
作品から逆に影響を受けた音楽も少なからずあります。それらの音楽を演奏しなが
ら、作品をみたり、お茶を頂いたりしたいと思います。最後に日が落ちたら1989年
に開催されたルドン展のビデオを上映します。

同時にルドンの版画の師であり、終生尊敬していたロドルフ・ブレダンのエッチン
グ、今世紀初めにオランダのデ・ボワ社から刊行されたコロタイプ版「ルドン・版
画全集」、ルドンとブレダンのレゾネ等資料も展示致します。

また、今回は川村幸子さんにお願いしてルドンの作品のイメージからフラワーアレ
ンジメントをして頂くことになりました。当日アレンジメントを行うので今から楽
しみにしています。                                   【以上文責:松本智勇】

*第2部では、プルーストにちなんだ紅茶を飲みながらマドレーヌを食べようとい
  う趣向も考えております。例によってお気に入りのティーカップをお持ち下さい。


●第2部終了後、食事休憩をとります。場内でのご飲食はご自由にどうぞ。


●第3部  ビデオ上映「オディロン・ルドン展」「劇場版フランダースの犬」

「オディロン・ルドン展」は21分。1989年の東京国立近代美術館でのルドン展のお
りに販売された、たいへんめずらしいビデオです。外国製ですが、格調高い日本語
ナレーションでお聞きいただけます。

「劇場版フランダースの犬」は、1997年春休みに公開された映画のレーザーディス
クを鑑賞します(104分)。この映画の原形は、1975年に放映されたアニメ「フラ
ンダースの犬」。カルピス洋画劇場を「アルプスの少女ハイジ」で終了、「世界名
作劇場」として新たにはじまったシリーズの記念すべき第1作です。今回の映画化
にあたっては、基本的な設定はすべてテレビシリーズに負っているものの、完全な
作り直しが行われていて、背景の美しさや、適切な音楽、そしてポイントになるル
ーベンスの絵画にコンピューターグラフィックスを使用するなど、大画面で見るに
ふさわしい処理が行われています。パトラッシュとネロの友情もさる事ながら、画
家を夢見る少年はなぜ貧乏なのか、死ぬ前に一目見たかった絵はなぜルーベンスな
のか、19世紀ベルギーの少年をとりまく状況が現在の日本の芸術状況と比してどう
見えるか、考えながら鑑賞するのもまた興味深いのではないでしょうか。もっとも、
私は、単純に泣いてしまうでしょうけど。               【以上文責:川村龍俊】

*第3部以降からはみなさん持ち寄りのお酒を抜いてがんがん飲みましょう。差し
  入れのお酒はビールやワインを中心にお願いします。


●第4部  千速敏男スライド芸人名人会「ルーベンス・レンブラント・・・」

8月の WINDS CAFE にお招きいただいたおり、次回は、なぜ千速がレンブラントが
好きなのかについて話してくださいとのリクエストをいただきました。今回、その
お約束を果たす機会を得て、とってもうれしい千速であります。

さて、秋が深まるとともに、12月の WINDS CAFE の内容も深まり、今回は「フラン
ダースの犬」計画とのことであります。「フランダースの犬」といえば、レンブラ
ントではありません。リュベンスであります。おまけに、マルセル・プルーストの
話題も出てまいりました。となると、レンブラントではありません。フェルメール
であります。

でも大丈夫。ちゃんと西洋美術史は、「フランダースの犬」からプルーストまで、
一貫した時を刻んでおります。失われてはおりません。

というわけで、今回は、リュベンス、レンブラント、フェルメールと、ちょっと盛
りだくさんであります。どうつながっていくかは、当日のお楽しみでありますが、
1996年のオランダでのフェルメール展のおり、千速がアントウェルペン大聖堂で撮
影した写真とか、デルフトの写真などをご紹介できると思います。また、もちろん、
千速がミュンヘンでアルテ・ピナコテークを尋ねるたびに感嘆を禁じえなかった、
あのレンブラントもご紹介いたします。

今回は、銀河高原ビールを持参いたしましょう。         【以上文責:千速敏男】


●今回は終わりの時間を設けません。終電を気にしながら、各自自由解散というこ
  とにいたしましょう。


松本智勇(まつもと・としお):1963年長野県生まれ。長岡技術科学大学大学院修
了後某写真機会社で全く関係ない医用材料に関わりながら現在に至る。1年前の最
後となった音楽オフ、11月のビザンティンオフを担当(一部)。共著論文 
Differences in microstructural characeristics of dense HA and HA coating.,
 他。日本セラミックス協会、フラーレン研究会、コンピューター外科学会、日本
リヒャルト・シュトラウス協会会員。オペラと室内楽、洋梨が大好き、木之元桜の
ファン。

千速敏男 (ちはや・としお):芸術フォーラム(fArt)SubSys/成安造形大学講師
(西洋美術史・美術情報論)。学術論文:Ueber die Bedeutung des Wortes,
 'schilderachtich', in der niederlaendischen Kunstliteratur des 17. 
Jahrhunderts. AESTETICS. No. 6, p. 47-57.(1994. 3)  主な著作:西洋絵画作品
名辞典. 黒江光彦監修. 三省堂, 1994. [共著]  主な訳書:クリストファーブラ
ウン著. オランダ絵画 (アートライブラリー)西村書店, 1994; マイケル・キツド
ン著. レンブラント (アートライブラリー) 西村書店, 1997.                  

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