川村龍俊です。今回の WINDS CAFE は、優雅がテーマ。お茶とワインと音楽と。男
女の愛が主題の歌に耳を傾けながら、ゆっくりお過ごしください。
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●WINDS CAFE 10●
【歌とリュートで語る"さまざまな愛のかたち"】
●日時:1997年10月26日(日)
午後5時30分開場(お茶とワインのサービス)
6時30分プレトーク:吉村恒(音楽ライター)
7時00分コンサート:長尾譲(テノール)+永田斉子(リュート)
ダウランド「流れよ、わが涙」「戻っておいで、甘い愛」
パーセル「恋の病から」「しばしの音楽」
カッチーニ「麗しのアマリッリ」「愛の神よ、何を待っているのです?」
モンテヴェルディ「恋の苦悩を胸に秘め」
カプスベルガー「トッカータ6番」(リュートソロ) ほか
9時00分アフターコンサート(演奏家を囲んで飲みましょう)
●会費:無料(1.演奏終了後、演奏家に投げ銭を頂戴します。
2.ワインの差し入れを歓迎します。
3.ティーカップとワイングラスをお持ち下さい。)
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若手テノール歌手と古楽器リュートによるデュオで、ルネサンス、バロック時代の
イギリスとイタリアの音楽をお聞きいただきます。テーマは"さまざまな愛のかた
ち"。
新たな恋の予感に揺れる女心、人目を忍ぶ逢瀬の切なさ、はたまた近親相姦の罪の
苦悩、などなど、17〜18世紀のさまざまな恋愛事情をおりこんだ情感あふれる名曲
の数々を歌い、語りかけたいと思います。歌いますのは、これが古楽界デビューコ
ンサートとなる長尾譲氏。大学2年生までカウンターテナー(今をときめく米良美
一のような高い声を出す歌手)で現在はテノール、そしてこれからまたカウンタ
ーテナーに戻る予定という変わり種です。
ところで、「リュート」という古楽器をご存知でしょうか? もともとはアラビア
の楽器が10世紀ごろヨーロッパに伝えられ、各国の王室、宮廷などで盛んに演奏さ
れるようにない、ルネサンス時代には"楽器の女王"とまで呼ばれていたものです。
マンドリンを大きくしたような形の撥弦楽器で、繊細で優雅な音色をもつことから
ルネサンス時代には「心を癒す楽器」としてもてはやされました。しかし、18世紀
半ばで絶滅してしまい、その存在すら忘れられていたものを、今世紀になって復興、
演奏法などの研究が進められているところです。
今回はバロック初期に使われていたアーチリュートというリュート族の中でもやや
大型のリュートで演奏します。歌とのデュオのほか、皆さんよくご存知の"グリー
ンスリーヴス"などリュートのソロもたっぷりとお聞きいただきます。
400年の時を越えたラブソング。"この気持ち、わかるわかる"とか、"こんな風に男
に迫られたらどうしよう"とか、あれこれ想像をふくらませて楽しんで聞いてい
ただければ幸いです。6時30分からのトークタイムで、音楽学者吉村恒氏に、こ
の時代の音楽様式、ききどころ、歌詞の内容について説明していただきます。男女
関係の背景がわかれば、コンサートの楽しさ倍増です。
こんないいプログラム、入場無料で聞かせてしまっていいのだろうか?! と実は
内心思っております。めったに生の音を聞く機会のないリュートと歌のデュオ。ど
うぞお聞きのがしなく! [文責:永田斉子]
長尾譲(ながお・じょう)テノール
長野県生まれ。東京音楽大学声楽科卒業。現在、同大学院2年在学中。声楽を東敦
子、篠崎義昭、野村陽子、三沢照男、音楽学を金澤正剛の各氏に師事。早くから二
期会オペラに出演するほか、ハンガリー、イタリアでも演奏活動を行っている。
永田斉子(ながた・せいこ)リュート
長崎県生まれ。国際基督教大学卒業。フランス国立ストラスブール音楽院古楽科に
てディプロマを取得。リュート演奏、通奏低音奏法などを今村泰典、B.フィーハン、
左近径介、音楽学を金澤正剛の各氏に師事。国内で数少ないプロのリュート奏者。
吉村恒(よしむらこう。)音楽ライター→新聞・雑誌の記事やインタヴュー、CD
やコンサートのブックレットの執筆・翻訳をする人。古楽のほか、軟派な現代音楽
やモンドや映画も好き。共著書に『もう一つの音楽史』<現代思想>別冊、『古楽
演奏の現在』音楽之友社、『200CD古楽への招待』立風書房、など。