●WINDS CAFE 06●

川村龍俊です。WINDS CAFE 06 の準備が整いましたので、正式に告知いたします。

今回は倉林靖さんによる企画構成で一日音楽漬けになりましょう。特に夜の部では、
さる八王子在住のチェンバロ製作者から一番出来のいい楽器をお借りして運び込む
そうです。どうぞご期待ください。

------

夕の部 【音楽の根源にあるもの−その精神的価値】 CD付きトーク:倉林靖
夜の部 【リコーダーによるバロック音楽コンサート】アンサンブル「カルモジン」

                日時:1997年6月28日(土)15時開場

                会費:無料(夜の部のみ、投げ銭を頂戴します)

                                   *

▼夕の部 【音楽の根源にあるもの−その精神的価値:
            1816年以降のベートーヴェンを中心に】 CD付きトーク:倉林靖 
           15:30〜17:00

昨今の短小軽薄なクラシック界にあって、音楽芸術が本来もっていた精神的価値の
側面が見失われているような気がする。このトークでは、この側面の最もハードな
部分を代表するベートーヴェンの、とくに比類ない高みに達している後期の音楽を、
まさにハードにアナクロニスティックに、しかし軽やかに語りながら、その要所要
所を、歴史的楽器による録音等にも触れながら、皆さんと一緒に聞いていこうとい
う試み。

未曾有の精神的危機を体験したあとのいわゆる後期のベートーヴェンの音楽−5曲
のピアノソナタ、5曲の弦楽四重奏曲および『大フーガ』、そして『ミサ・ソレム
ニス』と『第九交響曲』という二大超大作について、ロマン・ロランが晩年に執筆
した『ベートーヴェン研究』に即しながら、その独特の魅力と意味を探っていきた
い。

ひいてはベートーヴェンの『告別ソナタ』と強い関連を持つマーラーの晩年の二大
作『大地の歌』と『第九交響曲』、そしてシェーンベルクの音楽にまで話題を広げ
ながら、世紀の転換における文化の死と再生について述べられれば、と思う。

                                   *

◆17:00〜18:00までお茶会をします。ティーカップをお持ちください。
 また、夕食もこの時間内でとってください。場内飲食物持ち込み自由です。

                                   *

▼夜の部 【リコーダーによるバロック音楽コンサート】
            演奏:アンサンブル「カルモジン」
      18:00〜20:00(途中休憩あり)

          サンマルティーニ、レイエ、テレマンの『トリオ・ソナタ』
          オトテール『組曲』、広瀬量平作品ほか(予定)

夜の部では、現代美術等の評論活動を行いながらリコーダー奏者も自称(?)する
倉林を中心にしたバロック音楽のコンサート。夕の部の「精神的側面」の話題から
抜け落ちた「肉体的側面」を、演奏者としての立場から語ることで、音楽への総合
的観点を確立してみたい。ひと味違った観点から語られるバロック音楽のコンサー
ト&トーク。

                                   *

◆20:00以降は、お時間が許すまでお酒でも傾けながらゆっくりお過ごしください。

倉林 靖:1960年群馬県生まれ。青山学院大学文学部卒業。1986年美術出版社主催
『芸術評論募集』で第一席入選、以後美術をはじめ幅広い分野で評論活動を展開。
著書に『現代アートを聴く:20世紀音楽と今日の芸術』(スカイドア)、『岡本太
郎と横尾忠則』(白水社)、『澁澤・三島・六〇年代』(リブロポート)等がある。
今年は『文学界』10月号に掲載予定の「奥泉光論」で本格的な文芸評論の分野でも
デビューするつもり。現在、東京造形大学および桑沢デザイン研究所の非常勤講師。
「αMギャラリー」96〜97年度キューレーター。その一方、学生時代に大竹尚之氏
(我が国におけるF.ブリュッヘンの何人かの弟子の一人)にリコーダーを師事、
断続的に音楽活動を展開してきており、また、雑誌『音楽現代』等に時折、音楽評
論も掲載している。

「カルモジン」:倉林靖(リコーダー)、渡辺玲子(チェンバロ)、矢口麻位(ヴィ
オラ・ダ・ガンバ)、中川つよし(リコーダー)。倉林と古楽器演奏家たちが結成
したアンサンブル。今回の WINDS CAFE 06 が初お目見え。臨機応変に編成を変え
ながら他の場所にも出没していく予定。                    [以上文責:倉林靖]



Go to Main Page