推理小説 書評リスト

1996年11月〜12月
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《11月》
『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     池田清彦 読売新聞 11月3日 ◆『海賊丸漂着異聞』 満坂太郎(東京創元社)     長辻象平 産経新聞 11月3日 ◆「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 11月17日     『悪意』 東野圭吾(双葉社)     ※ 犯人明かした後に長い展開     『時の誘拐』 芦辺拓(立風書房)     『星降り山荘の殺人』 倉知淳(講談社ノベルス) ◆「エンターテインメント私のベスト3」 小谷真理・評 日本経済新聞 11月17日     『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)     ※ 幻想からSFへパラダイム変換 ◆『自白の風景』 深谷忠記(講談社)     千駄木遊・評 産経新聞 11月12日号 ◆『群衆の悪魔 −デュパン第四の事件』笠井潔(講談社)     清水徹・評 朝日新聞 11月24日号     ※ 二月革命の物語として読んでも、とっても詳細でしかも面白い ◆『神々の座を越えて』 谷甲州(早川書房)〈エンターテインメント〉     北上次郎・評 読売新聞 11月25日号     ※ ヒロインへの一念が冒険を誘う 筋立て良く登頂描写は圧巻 ◆『不夜城』 馳星周(角川書店) 〈マルチ読書NETWORK〉     小林恭二・柳瀬尚紀・いとうせいこう・中沢けい 読売新聞 11月25日号 ◆「香山二三郎のミステリー・ガイド」 香山二三郎・評 産経新聞 11月27日     『カウント・プラン』 黒川博行(文藝春秋)     『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)     『山妣』 坂東眞砂子(新潮社) ◆『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社) 〈今週のベスト・エンタテインメント〉     吉野仁・評 週刊現代 11月16日号     ※ すなわち、これは大衆娯楽活劇ものの典型的な一パターンである。‥‥       そうした定石をきちんとふまえながら、作者は、会話や行動などをじっくり描くことで、       その道のプロたる、それぞれの人物像を見事に際立たせているのだ。 ◆『蝕みの果実』 船戸与一(講談社) 〈特選現代小説〉     井家上隆幸・評 週刊現代 11月16日号 ◆「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 11月14日号     『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社) ★★★★     ※ …ダシール・ハメットの古典的名作『血の収穫』の世界である。       ……人物、ドラマの細部はあくまで著者オリジナル。一気読みの快作であることは       請け合っておく。 ◆「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 11月28日号     『カウント・プラン』 黒川博行(文藝春秋) ★★★★     『山妣』 坂東眞砂子(新潮社) ★★★★★     ※ …まさに著者の最長にして最高の傑作というほかなく、…… ◆『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     千街晶之・評 週刊朝日 11月15日号     ※ あまりにうますぎるのが欠点と言いたくなるほどの傑作である ◆『白妖鬼』 高橋克彦(講談社文庫)     日下三蔵・評 SPA! 11月20日号 ◆『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社)     野崎六助・評 サンデー毎日 12月8日号 ◆『柘榴館』 山崎洋子(集英社)     与那覇恵子・評 サンデー毎日 12月8日号 ◆『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)〈今週のベスト・エンタテインメント〉     大森望・評 週刊現代 12月7日号     ※ 驚異的筆力で注目を集める気鋭作家の最新作も「凝りに凝った」仕掛けが炸裂 ◆『不夜城』 馳星周(角川書店) 〈エンターテインメント情勢分析〉     笠井潔・評 すばる 1996年12月号     ※ 半分と全体 ◆「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1996年12月号     『霍去病』 塚本史(河出書房新社)     『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     『ゴサインタン −神の座』 篠田節子(双葉社)     『苦い雨』 樋口有介(日本経済新聞社)     『模造人格』 北川歩実(幻冬舎)     『海賊丸漂着異聞』 満坂太郎(東京創元社)     『フィリピン・フール』 内山安雄(ソニー・マガジンズ) ◆「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌 1996年12月号     『刺青』 藤沢周(河出書房新社)     『ソロ』 藤沢周(講談社)     『ただ去るが如く』 香納諒一(中央公論社)     『エンジェル・ダスト』 松本賢吾(学習研究社)     『テロリストの海』 小川竜生(実業之日本社)     『吐蕃風異聞』 稲葉稔(講談社)     『出生率0』 大石圭(河出書房新社) ◆『神々の座を越えて』 谷甲州(早川書房)     坂東齢人・評 小説すばる 1996年12月号     ※ 女のための闘いというのが、現代冒険小説の突破口かも。 ◆『鬼女の都』 菅浩江(祥伝社)     大森望・評 小説すばる 1996年12月号     ※ 物語の主役は古都・京都 人気SF作家・菅浩江による趣向を凝した本格 ◆「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代 1996年12月号     『自白の風景』 深谷忠記(講談社)     『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     『沖縄の虎』 西川三郎(幻冬社ノベルス) ◆「現代ミステリーベスト3」 関口苑生・評 小説現代 1996年12月号     『神々の座を越えて』 谷甲州(早川書房) ◆「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1997年1月号     『神々の座を越えて』 谷甲州(早川書房)     『あなたとワルツを踊りたい』 栗本薫(早川書房)     『時の誘拐』 芦辺拓(立風書房)     『自白の風景』 深谷忠記(講談社) ◆『群衆の悪魔』 笠井潔(講談社)〈特別書評〉     千街晶之・評 EQ 1997年1月号     ※ 群衆の時代の誕生と純粋犯罪の始まり。事件に挑むは、勲爵士オーギュスト・デュパン ◆「新刊チェックリスト【日本編】ピックアップ」 山前譲・評 EQ1996年11月号     『奪取』 真保裕一(講談社)     『海賊丸漂着異聞』 満坂太郎(東京創元社)     『時の誘拐』 芦辺拓(立風書房)     『漂流者』 折原一(角川書店)     『悪意』 東野圭吾(双葉社)     『星降り山荘の殺人』 倉知淳(講談社ノベルス)     『笑わない数学者』 森博嗣(講談社ノベルス)     『ネメシスの哄笑』 小森健太朗(出版芸術社)     『姫島殺人事件』 内田康夫(光文社カッパノベルス)     『よそ者』 佐竹一彦(角川書店)     『推理小説常習犯』 森雅裕(KKベストセラーズ) ◆「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1997年1月号     『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社)     『カウント・プラン』 黒川博行(文藝春秋)     『多重人格裁判』 小杉健治(双葉社)      ※ …物語が反転していくスリルとともに、ストーカーサスペンスも存分に味わえよう。
《12月》
『蒲生邸事件』 宮部みゆき(毎日新聞社)     向井敏・評 朝日新聞 12月1日号 ◆『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社)     池上冬樹・評 産経新聞 1996年12月8日 ◆『日本探偵小説事典』 江戸川乱歩・著 新保博久・山前譲 編(河出書房新社) 〈エンターテインメント〉     北村薫・評 読売新聞 1996年12月9日     ※ 乱歩の“未収文”丹念に拾う 編集者の偏執ぶりにただ脱帽 ◆「エンターテインメント私のベスト3」 新保博久・評 日本経済新聞 12月22日     『女友達』 新津きよみ(角川ホラー文庫)     ※ こまやかな筆致の本格サスペンス     『渇き』 東直己(勁文社)     『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社) ◆「エンターテインメント私のベスト3」 小谷真理・評 日本経済新聞 12月22日     『山妣』 坂東眞砂子(新潮社)     ※ 伝説と現実のズレを巧妙に描く ◆「香山二三郎のミステリー・ガイド」 香山二三郎・評 産経新聞 12月25日     『凶眼』 打海文三(徳間書店)     『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社)     『鷲の驕り』 服部真澄(祥伝社) ◆『蝕みの果実』 船戸与一(講談社) 〈メインディッシュ1〉     李淳〓 (〓は馬偏に日)・評 週刊宝石 12月19日号     ※ 蝕まれつづけるアメリカの姿をスポーツを縦軸にして描く試み ◆『山妣』 坂東眞砂子(新潮社)     三橋暁・評 週刊現代 12月21日号     ※ …この大作は作者にとって大きなマイルストーンとして記憶される作品になるだろう。       どなたたも、どうか、この傑作を読み逃しなきよう。 ◆『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社)〈特選推理小説〉     吉野仁・評 週刊現代 12月28日号     ※ 恐るべき「殺し屋」はよみがえったのか? お馴染みキャラクター最大の危機を描く       ……これぞ、現代サスペンスの極致である。 ◆『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)     池波志乃・評 週刊朝日 12月27日号 ◆「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 12月26日号     『渇き』 東直己(勁文社) ★★★1/2     ※ 細部描写に優れ、プロットも巧み        − ただ惜しむらくは真相の構図が紋切り型で最後が腰砕けになってしまう。 ◆「Mystery Review」 香山二三郎・評 週刊文春 12月12日号     『鷲の驕り』 服部真澄(祥伝社) ★★★★     『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社) ★★★★ ◆『恋』 小池真理子(早川書房     百人書評 ダ・ヴィンチ 1997年1月号 ◆『模造人格』 北川歩実(幻冬舎) 〈エンターテインメント情勢分析〉     笠井潔・評 すばる 1997年1月号     ※ 半分と全体 ◆「新刊めったくたガイド」 北上次郎・評 本の雑誌 1997年1月号     『山妣』 坂東眞砂子(新潮社)     『困った奴ちゃ』 小沢茂弘・高橋聰(ワイズ出版)     『冬の炎 上下』 高橋治(集英社)     『日暮れ竹河岸』 藤沢周平(文藝春秋)     『Shall we ダンス?』 周防正行(幻冬舎)     『ハロー・グッドバイ』 糸杉紗衣(朝日新聞社)     『猫とみれんと』 寒川猫持(文藝春秋) ◆「新刊めったくたガイド」 坂東齢人・評 本の雑誌 1997年1月号     『書剣恩仇録一 秘密結社紅花会』 金庸(徳間書店)     『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社)     『神々の座を越えて』 谷甲州(早川書房)     『雨の扉』 薄井ゆうじ(光文社)     『殺人百萬発』 浜田文太(トクマ・ノベルズ) ◆『味姦』 山田正紀(徳間書店トクマノベルス)     大森望・評 小説すばる 1997年1月号     ※ 最新作「味姦」で、ついに完結。       山田正紀の「女囮捜査官」五部作は堂々たる本格ミステリだ。必読! ◆『凶眼』 打海文三(徳間書店)     坂東齢人・評 小説すばる 1997年1月号     ※ 狡猾で、世間知らずだが、憎めない。リアルな女性像が魅力の、打海文三「凶眼」。 ◆『群衆の悪魔 −デュパン第四の事件』笠井潔(講談社)〈ニューウエーブ作家が選ぶ、今月のミステリー〉     有栖川有栖・評 uno! 1997年2月号 ◆「国内ミステリーベスト3」 長谷部史親・評 小説現代 1997年1月号     『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社)     『北の狩人』 大沢在昌(幻冬舎)     『凶眼』 打海文三(徳間書店) ◆「現代ミステリーベスト3」 関口苑生・評 小説現代 1997年1月号     『天啓の宴』 笠井潔(双葉社) ◆「HMM Book Review Jミステリ・レビュー」 西上心太・評 ミステリマガジン 1997年2月号     『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)     『眠たい奴ら』 大沢在昌(毎日新聞社)     『奇跡島の不思議』 二階堂黎人(角川書店)     『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社) ◆「今月のベストミステリー・国内」 香山二三郎・評 小説推理 1997年2月号     『絡新婦の理』 京極夏彦(講談社ノベルス)     『よみがえる百舌』 逢坂剛(集英社)     『凶眼』 打海文三(徳間書店)     『渇き』 東直己(勁文社)     『鷲の驕り』 服部真澄(祥伝社)     『山妣』 坂東眞砂子(新潮社)      ※ いやストーリーテリングのみならず、……どれを取っても出色で、とりわけ       山妣の孤独な生きざまとその家族のありようは深く印象に焼きついた。 ◆『山妣』 坂東眞砂子(新潮社)     下森真澄・評 オール讀物 1997年1月号

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last up date 1997/02/02