世界遺産リストには、Historic Areas of Istanbul (イスタンブール歴史地区）として登録されています。
イスタンブールは、大きく３つの地域に分けられます。第１にマルマラ海と金角湾に挟まれた「旧市街」、そして金角湾とボスポラス海峡の間にある新市街、さらにボスポラス海峡の対岸にあるアジア側のウシュクダラ地区です。
このうちで、歴史的な文化遺産が数多く残されているのは、旧市街です。
古代ローマ、ビザンチン帝国時代を代表するものとしては、アヤ・ソフィア、バレンスの水道、イエレバタン・サライ、カリエ・ジャーミーなどが有名です。オスマントルコ時代の代表建築物としては、トプカプ宮殿、スレイマニエ・ジャーミー、スルタン・アフメット・ジャーミー（ブルーモスク） などがあります。
スルタンアフメット広場には、ヒッポドローム（競技場）跡があり、その中央にテオドシウスのオベリスクなどのモニュメントが保存されています｡
これらの文化遺産は、すべて旧市街にありますが、この旧市街をすっぽりと囲む城壁は古代ローマ時代よりイスタンブールを守ってきた、壮大にして貴重な文化遺産です。金角湾からマルマラ海にのびる全長約６キロの城壁は、「テオドシウス２世の城壁」と呼ばれています｡最近一部が修復されるなど、トルコ政府もその保存に力を入れているようです｡テッサロニクにのびる道の門を黄金門といい、７つの塔がきれいに残っています｡
また、ボスポラス海峡ぞいのヨーロッパ側に、メフメット２世がコンスタンチノープル攻略のために築いたという、ルメリヒサール城がほぼ完全な姿で残っています。
