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元祖 Cyber-shot FAQ Version: 5.9 (2000-11-23)

3. 撮影編

3-1: 「絞り」ロックでピンぼけ防止

レンズを覗き込みながら、レンズを明るい方へ向けたり、暗い方へ向けたりする と分かりますが、 Cyber-shot の「絞り」は、 A (オート)モードでは、自動 的に開閉します( AE; 自動露出機能)。

この絞りは、「シャッターの半押し」(液晶右下に緑の点が出現)でロック (固定)することができます( Cyber-shot は、手動フォーカスなので、フォー カスのロックにはならない)。この半押しのまま、本来の被写体にレンズを向 けることにより、お好みの絞りでの撮影が可能になります。

カメラの原理「絞りを絞る(穴を小さくする)と、被写界深度が深くなる( ピントの合う範囲が広がる)」を応用すれば、明るい空や電灯にレンズを向け ての絞りのままシャッターを半押しにし、おもむろに本来の被写体にレンズを 向けて撮影すれば、シャープな写真が撮れるハズです。

注意: シャッタースピードもロックされます!

ただし、シャッター半押しの時点で、シャッタースピード(シャッターが開い ている時間)も、明るさに反応して速めに設定されたまま固定されるので、 本来の被写体は、暗めに撮影されることになります。

3-2: ダイアル M を回せ (1) シャッター速度

撮影時に M (マニュアル)に切り替えると、多彩な機能があなたを待っていま す。まずは、シャッター速度の設定を活用しましょう。

シャッタースピードを遅くすると(最遅 1/7.5 ):

    ○ 暗い場面でも、明るく撮れます。
    ○ 明るい被写体なら、より鮮明に撮れます(明るさ調整を暗めにセット)。
    ○ テレビ画面も、シマ模様が出ないで、きれいに撮れます。
    × 手ブレが目立つようになります。しっかりカメラをホールドしましょ。
       三脚を使うのもいいでしょう。
    × 高速に移動するモノは、流れてしまい、ハッキリ撮影できません。

シャッタースピードを速くすると(最速 1/1000 ):

    ○ 移動物体でも、ブレないで、くっきり撮れます。
    ○ ゴルフスイング等、連続撮影機能を使う時に活用しましょう。
    × 十分な光量がないと、マックラになってしまいます。
    × 蛍光灯下や、テレビ画面はちらついてしまいます。

また、極端なスピードにセットして、その特殊映像効果で「アート」するのも 一興でしょう。

3-3: 構え方

従来のカメラは、基本的にはファインダを目にくっつけて覗き込む格好になる ので、構え方といってもバリエーションがありません。でも、 Cyber-shot は、 レンズ部が回転したり、光学ファインダの代りに液晶モニタがついていたりす るので、これまでのカメラとは違った構え方があるはずです。

昔話:

1995 年、デジタル・カメラ創世期に、その後のデジカメの基本形となる CASIO QV-10 を筆者は入手しました。Cyber-shot と同様に(というか Cyber-shot がマネしたんですが)回転するレンズと液晶モニタがついているヤツです。 で、使い初めの頃は、撮影のため構えると無意識に従来のカメラのファインダ があるべき部分をのぞき込んでしまい、慌てて離したりしていましたとさ。

胸の位置に構える:

Cyber-shot を胸の位置に構えると、一番、安定した姿勢になるようです。 レ ンズ部をちょっと回して正面の被写体に向けると、液晶画面は目の方に向くの で、画面が見やすくなります。この状態だと、視線を上げれば直接被写体を、 視線を下げれば液晶モニタを見ることができます。つまり、実像を確認しなが ら、最小限の体の動きでのフレーミング(構図決め)が可能となります。

また、この方法なら、撮影者の顔が隠れないので、被写体(人間に限る)と自 然な会話を交わしながら、つまり、相手をリラックスさせながら自然な表情を 撮影することができます。

ヘソの位置に構える:

Cyber-shot の位置をもう少し下げて、ヘソの位置にもってくると、腕の緊張が 取れて、*楽な* 姿勢になります。長時間、じっくりシャッター・チャンスを待 つような場合はいいかもしれません。ただし、被写体を下から見上げるような 写真になることは計算に入れておきましょう。

対面ツー・ショット:

Cyber-shot の面目躍如(めんもくやくじょ)たる構え方(?)です。あこがれ の人を見つけたら、ササッと横に並ぶと同時に、レンズ部を液晶画面側にクルッ と回転させ、腕をグッと伸ばして、液晶画面に二人(自分と相手)を捉えます。 こうなると相手は(驚きながらも)大抵、興味を持ってくれますから、笑顔な ツー・ショットを撮ることができます。

ただし、二人の顔をくっつけた大アップなんかを撮影するときは、レンズ部を 回転する前に、マクロ・レバーをカチッと弱いマクロ位置に切り替えておきま しょう。 Cyber-shot は、対面モードではマクロ・レバーが隠れてしまう仕様 ですから。

対面セルフ・タイマー撮影:

セルフ・タイマーで集合写真を撮影するとき、レンズ部を液晶画面側に向けて おけば、カメラ位置をセットした撮影者が、集合写真に後から加わる時、最適 な位置を液晶画面で確認できます(遠くて見づらいかもしれませんが)。

フリー・スタイル:

とにかくレンズが被写体を向いていて、それを液晶画面で確認できれば、どん な格好をしてもいいわけです。状況に合わせてレンズ部を回転させたり、自分 の腕が届く限りカメラ位置を調整して、いい絵を撮りましょう。


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