$Id: 011modem.txt 1.2 96/09/15 21:19:18 ROOT_DOS Exp Locker: ROOT_DOS $ ======================= ダイアルアップ PPP 接続 ======================= 個人が自宅から手軽にインターネットに接続するには、ダイアルアップ PPP 接続が一番です。ここでは、マックとモデムを使い、電話回線を 通じてインターネット・プロバイダに PPP 接続するまでを説明します。 ------------ モデムの設定 ------------ 通信プロトコル: 最近の高速モデムは,エラー訂正およびデータ圧縮のための通信プロトコルを によって、通常の電話回線を用いているとは思えないような快適な接続が可能 になっています.ぜひ 28800 bps での V.34 をサポートしたモデムを入手して ください.最低でも 14400 bps における V.42bis (または MNP 5)をサポート したモデムを使いましょう。 モデムのパラメータ: ダイアルアップ PPP 接続ではフロー・コントロールの方法に,ハードウェア・ フロー・コントロール "CTS/RTS" を使う必要があります.特定の文字コードで フロー・コントロールを行うソフトウェア・フロー・コントロール "XON/XOFF" では,その文字コードを含むデータを送れないので困るのです. さらにマックでは,シリアルポートの問題のため「 DTR を無視」する設定が必 要です.これは通常の RS-232C 規格による通信に対して,マック側で DTR (データセットレディ)に相当する線が無いため,マック用のモデム・ケーブ ルを下図の様に DTR と RTS (送信要求)をショートしているためです.ハー ドウェア・フロー・コントロールで RTS が OFF になると DTR も従うので, DTR を無視しないと,そのとき接続が切れてしまいます. Macintosh (DTE) Modem (DCE) DIN-8 DB-25 Pin Signal Signal Pin 1 HSKo ----------------------+---- RTS 4 '---- DTR 20 2 HSKi --------------------------- CTS 5 3 TxD- --------------------------- TxD 2 4 GND ----+---------------------- GND 7 8 RxD+ ----' 5 RxD- --------------------------- RxD 3 6 TxD+ (nc) 7 GPi --------------------------- DCD 8 shield --------------------------- shield (出典: comp.sys.mac.comm FAQ ) シリアル接続: モデムの設定は, PPP 接続の前に普通のシリアル接続(プロバイダによっては 「パソコン通信形式」と呼ばびます)で確立しておき,モデムに登録しておき ましょう.それによってモデムの初期化コマンド ATZ だけで初期化が完了する ようになります.パソコン通信形式が用意されていない場合は,他のパソコン 通信等につないでみます.もっとも最近のモデムは、工場出荷時の設定のまま で、多くの場合問題なく接続できるように調整されているものもあるようです. 接続試験には areTerm, Terminal-J (いづれもフリーウェア)といった, VT100 エミュレーションをサポートした通信ソフトを用意します.パソコン通信を経 験されている方には簡単でしょうが,まず,そのソフトによってパソコン通信 形式で,正常に接続できるように設定します.通信ソフトのパラメータは以下 のようにします. 通信速度: 57600 bps (場合によって 38400, 19200bps に落とす) データ・ビット: 8 bit パリティ・ビット: なし ストップ・ビット: 1 bit フロー・コントロール: CTS/RTS トラブルが生じたときは,リザルトコードと呼ばれるモデムからの接続条件の 表示を詳しく出力するように AT コマンドを設定するとよいでしょう.例えば 次のようなメッセージは,右に示したような意味を持ちます. ATDT012-345-6789 ... プッシュトーンでダイアルする 〜以下,リザルトコード〜 CARRIER 28800 ... 回線速度 28800 bps で接続 PROTOCOL: LAP-M ... エラー訂正プロトコル( V.42 のこと) COMPRESSION: V.42BIS ... データ圧縮プロトコル CONNECT 57600 ... 端末速度 57600 bps で接続 Welcome to SampleNet ... ホスト側からのメッセージ login: ... ログインプロンプトの表示 安定して接続できるようになったら,設定をモデムに登録するコマンド(一般 には AT&W )によって覚え込ませます.モデムの取扱説明書をよく読んで正し く設定しましょう. モデムの設定は,一般に以下のATコマンドが共通して使えます. あらかじめ初期設定をしておく     AT&F ... 工場出荷時の設定に戻す AT&D0 ... DTR を無視する設定に変更     AT&W ... 設定を書き込む(電源を切っても消えない) 接続前の初期化 ATZ ... 初期化する( AT&W で書き込んだ設定を呼び出す) ダイアルする(下記のいづれか.最近の電話はほとんどプッシュ方式) ATDTnnn ... 電話番号 nnn にプッシュトーンでダイアルする ATDPnnn ... 電話番号 nnn にパルス方式でダイアルする ISDN 公衆電話や PHS 等で手動でダイアルする場合,その前に ATX3 ... ダイアルトーンを検出しない 接続したまま,ウンともスンともいわないとき +++ ... コマンドモードに戻る( AT コマンド入力可に) ATO ... もう一度、通信モードに復帰してみる ATH ... 強制切断(それでもダメならモデム電源を切る) --- end ---