実証実験モデル製作

目標: ダイノバイザーの回路部、液晶表示部を流用し、頭側部に固定できるNTSCの表示装置を作成する。 表示品質は、DVDビデオ等の表示を行い、内容が確認できることとする。

方法:ダイノバイザー由来の液晶表示部品を用い、凸レンズと平面鏡もしくは凹面鏡を組み合わせて片眼のぞき込み方式により所定の性能を確認する。

仕様部材:今回の試作に当たっては、所定の性能の確認に主眼を置き、実使用のためのパッケージングは次回試験製作時に行う。

検討課題:液晶表示部とドライブ部、コントローラー部の接続について、製品ではコントローラー部からドライブ部の間を1メートルほどのケーブルで接続し、ドライブ部と液晶表示部を8センチほどのフラットケーブルで接続する仕様になっているが、頭部固定の利便性から、ドライブ部と液晶表示部の間を性能を減ずることなく延長することが可能かどうか検討する。 頭側部への固定については、圧迫感が少なく、使用時の位置の変位が少ない固定方法を検討する。

光学系部品予備的確認状況:製品に使用されている光学系部品はきわめて品質に劣っているため流用は難しいと言わざるをえない。のぞき込み部分に付属している平面のプラスチック部品ですら平滑性が確保されておらず、表示部の品質を著しくそこねている。 液晶表示部にはめ込まれているプラスチックのレンズ部についてもゆがみがあると思われる。でき得れば、代用品を調達することが望ましい。
 基本的には液晶表示パネルから眼部に至る光軸上に、表示の拡大及び焦点距離の確保に必要な最低限の光学部品を配することで、表示品質を確保しつつ要求性能を満たすシンプルな構造とする。

とりあえず手持ちの材料で組み上げた表示部
もっとシンプルにしてみた。 表示させる分にはこれでも OK。鏡は凹面鏡がいいの だが・・・           

ドライブ部の基板をとりあえず プラケースに内蔵し、液晶部 と接続した           


光学系部品試作状況:手元にある部材で表示部を組み上げたところ。イメージ先行の作製のため、性能は出ていない。現段階で、表示された映像の確認はできるが、もうすこし拡大された表示にしたい。手元にある凹面鏡は径が60mmのもので、曲率も低いため、先端部にとりつけても映像の映る部分が小さい。調整の方向は、液晶部直近に取り付けた凸レンズをもう少し前方に移動し、先端部の鏡を小型の凹面鏡にすることで対応できそうであるが、部材の調達が必要。こういった光学系の部材はどこで入手できるか確認し、試作を続行したい。

8月7日時点での最終的な形。投影する先を、ガラス切りで切り出した凹面鏡に変更

800×600画面を映し出したところ
細かい文字は読めないが表示はしっかりしている

これが問題のフラットケーブル。

液晶表示部とドライブ部の間をつないでいるのだけど幅11mmほどの間に20本の信号線が通っている。

ドライブ部の基板がちょっと中途半端に大きいので、できればコントローラ部と一緒にして、ヘッドフォンと液晶表示部だけで一つのユニットにしたいと思うのだけど、このケーブル、小売りしていないのでほかのケーブルで半田付け対応せざるをえない。1本1本つけるのがめんどくさそう・・・

ということで、ドライブ部は、液晶表示部といっしょにヘッドフォンに固定することにしました。

ヘッドフォンと液晶表示部はこのように接続される。

液晶表示部のレンズは大型のものに変更している。凹面鏡は外装の作製時に組み込む予定。

 

ドライブ部はこの部分に固定される。

 

 

現時点(9/1)での全体像。

あとは配線をして外装をつける。

 

表示部のアップ。

 

ミラー部分のアップ。画像の表示はしていない。

赤く映っているのがルビーコートされたレンズ。