Karasawa Mine Capusel liner System

世界でも希な輸送方法!
カプセルライナー(空気輸送)システム!

【カプセルライナーにした理由】
1982年迄は、唐沢鉱山からセメント工場迄の3.2Km間はガソリンカーというレール上を走る鉱車で石灰石を輸送していました。
しかしこの運搬方法では、道路横断部は踏切となり、交通渋滞の原因になりました。
また、家のすぐ側を走る為、振動や騒音の問題もありました。

そこで、これらの問題を解決する為、地下埋設されたパイプの中を圧送空気により
鉱車が動くカプセルライナーが採用される事になりました。


【カプセルライナーの仕組】
カプセルライナーシステムの原理は吹き矢と同じです。
直径1mのパイプ中に列車(1.6t積み鉱車が3輌連結されたものを1列車と呼びます)
が全部で23列車運行されています。パイプは往復別々に2本敷設されています。
パイプの一端からは大きなブロワー(扇風機のお化けみたいなもんです)で空気を
送っています。
パイプの末端で、鉱車はチェーン駆動の積み込み装置あるいは荷卸装置に乗ります。
この装置にのった鉱車はゆっくりチェーンにのって動いていきますが、
この鉱車はパイプ末端の栓の役目を果たします。
パイプ末端が解放されていたのでは、空気で押されている鉱車は
それこそ吹き矢の様にパイプ末端から飛び出てしまいます。
末端に栓がしてあると、その栓と鉱車の間の空気が圧縮され
ブレーキの役割をします。
栓と鉱車の間の空気をパイプから逃がしてやれば、逆に鉱車は加速します。
この事を利用して、鉱車のスピードをセンサーで検知しながら
徐々に鉱車のスピードを下げてゆきます。
時速30kmのスピードの鉱車をこういう方法でコントロールしていくには
制御は勿論コンピュータで瞬時に行う必要があります。

【現在の状態】
カプセルライナーの原型は現在のロシア、当時のソ連の技術でした。
しかし、石灰石を大量に安定的に輸送する為には、色々な工夫が必要でした。
導入されてから10数年が経ち、ここ数年やっと落ち着いて操業できる
様になりました。
新規の技術が確立するのは大変な事ですよね。

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