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STOP THE MADNESSの利用法


■ 概要

Kevin Lund氏とJim Nitchals氏共作のStop the Madness (STM)はコマーシャルウェアの][ in a Macを別にすれば、最も歴史の古い Macintosh用Apple ][ ソフトウェアエミュレータである。PowerPCにネイティブ対応していないため、 高速な68Kマシンで最も良く動作するが、Power Macでも十分な速度で稼動可能である。 現在入手可能なSTMには2つのバージョンがある。 なお、本ページでは主に0.881rについて解説する。

【STM 0.881の仕様】

エミュレートする環境Apple II+ 64K RAM(6502CPU 1.02MHz、RAMはマザーボードに48K+ランゲージカードに16K)/5.25インチフロッピードライブ Disk ][2台または4台/ジョイスティック(ゲームパドル)― Apple //e、//c、IIGSを必要とするプログラムは稼動しない ―
使用可能なDOSDOS 3.3(STM自体に内蔵)/ProDOS(version 1.xのみ)
ディスクイメージファイル5.25インチディスクのセクタをトラック順にダンプした.dsk(.do)フォーマット(143,360バイト、読み込みのみ)/1/4トラックの精度で読み書き可能な特殊な「ニブル化」フォーマット(222,200バイト、読み込み・書き出し)
稼動に必要なMacの条件256色モードが使え、System 7以降のシステムをインストールした Macintosh/Power Macintosh。3MB以上のRAM/エミュレーション速度の安定化にはQuickTimeが必要



■ 注意事項

STMは他の多くのエミュレータと異なり、SAVEコマンドなどで直接ファイルに書き込むことがなく、RAM上に展開したディスクイメージを変更する。ファイルに記録を残すには、別に用意されたユーティリティを利用するか(0.851r/0.881r)、DISK ][モジュールから特殊なニブルフォーマットのディスクイメージとして陽に保存する(0.881r)必要がある。

また、正常に動作するためにディスクを書き込み禁止にする必要があるソフト (例えばWizardry)や、Apple //eの機能を必要とするようなソフト(Double-resグラフィックスや小文字を必要とするものなど)は稼動できない。



■ 入手先

以下のファイルはいずれもStuffIt Expander 4.0.1で解凍できる


■ セットアップ

STM 0.881rパッケージに含まれるファイルは次の通りである

STM 0.881r 本体
prefs プレファレンス
STM config 機器構成ファイル
6502 CPUモジュール
keyboard キーボードモジュール
language card ランゲージカードモジュール
disk II ディスクドライブ(DISK ][)モジュール
speaker サウンド出力モジュール
video ビデオモニタモジュール
paddles ゲームパドル(ジョイスティック)モジュール
STM 0.88r docs 英文マニュアル


disk IIとspeakerは先の機能強化版で置き換える。STM 0.88r docsを除くすべてのファイルはSTM本体のあるフォルダから移動してはいけない。

STMを起動する前に、STM Configをテキストエディタで開いてみよう。

# Sample configuration file for STM
#
# fields are separated by colons; an asterisk at the end of
# a module name indicates that it will be considered as the
# master speed regulator...
#
language card:0
disk II:6
#disk II:5
6502*:9
keyboard:10
speaker:11
paddles:12
video:13
Apple II+は0番から7番まで8つのペリフェラル(周辺機器)スロットを持つが、このファイルは各種周辺機器をスロットに割り当てる(差し込む)役割を担っている。スロットに差し込まないkeyboard、speaker、video、paddlesには8番以降の任意の番号を割り当てる。整数BASICなどをディスクから読み込んで格納するランゲージカード(language card)は0番スロットに、DISK ][のコントローラーが6番スロットに入っている。コントローラーは1枚で2台までのDISK ][をコントロール可能 。「disk II:5」の前のコメント記号「#」を削除すれば、4台のドライブを用意できる。



■ エミュレータの起動

STM 0.881rをFinderから起動すると、スプラッシュスクリーンが表示された後「@」マークが一面に表示された「Video」ウィンドウが現れる。この状態ではエミュレーターはまだ停止状態である。ここで「Windows」メニューから「Disk ][ slot 6」を選び2台のDISK ][ドライブを表示させる。

エミュレータを起動するには「File」メニューの「Run」を選ぶ(Cmd+R)。左側のDISK ][(ドライブ1)のアクセスランプが点灯し 、STMに内蔵されたDOS 3.3 がブートする。ランゲージカードに整数BASICを読み込む旨のテキストが表示された後、Applesoft BASICの]プロンプトが表示され、アクセスランプが消灯。これで起動は完了である。



■ 試運転

]プロンプトにはApplesoft BASICやDOSのコマンドを入力する。とりあえずDOS 3.3の ディレクトリ表示コマンド
]CATALOG
を入力しreturnキーを叩こう。すると次のようにファイル名がリストされる。
HELLO、ANIMALSなどのファイル名の前には、ファイルがロックされていることを示す「*」、ファイルのタイプを表す1文字、そして3桁の占有セクタ数が表示される。ファイルの種類を表す文字の意味は

A   Applesoft BASICプログラムファイル
I   整数BASICプログラムファイル
T   テキストファイル
B   バイナリファイル(マシン語プログラム、グラフィックデータなど)


ここで何かキーを押すと、ファイルリストの続きが表示され、]プロンプトに戻る。
それでは何かプログラムを走らせてみよう。ディスク上のBASICプログラム(Aタイプ、Iタイプのファイル)を読み込んで起動するDOSコマンドは「RUN <ファイル名>」だ。例えば
]RUN COLOR DEMOSOFT
とタイプすると、デモプログラムの「COLOR DEMOSOFT」が起動しメニュー画面が現われる。画面の指示に従って1〜4のいずれかを入力しreturnキーを押すと、それぞれのデモが走る。ここでは3の「KALEIDOSCOPE(万華鏡)」でエミュレータならではの機能を試してみよう。
KALEIDOSCOPEが走り出したら、STMの「Windows」メニューから「Speed」を選ぶ。

「Speed」ウィンドウの左端にある三角形を上下にドラッグするとエミュレーションスピードをコントロールできる 。本当にそのスピードで動いているかどうかは刻々と表示されるグラフで確認できる。Quadra 700では実機のApple ][+に対して約2倍のスピードで「KALEIDOSCOPE」を動かせる。図中で速度が急激に落ちている部分はバックグラウンドアプリケーションのせいだ。つまりSTM使用中は他のアプリケーションを終了しておき、できれば機能拡張なども最低限に留めておくのが賢明である。

4の「SKETCHING SCREEN」はジョイスティックでコントロールする。STMのデフォルト設定ではジョイスティックの操作がマウス操作に割り当てられている。またジョイスティックに2つある0と1のボタンはそれぞれcmdキーとoptionキーに対応している。どちらかのキーで「SKETCHING SCREEN」を始動しマウスを動かしてみる。オレンジ色のやや横長の長方形がマウスの動きに応じて次々とプロットされるが、マウスの位置と長方形の位置は厳密には一致しない。長方形の座標は画面下部に刻々と表示される。ボタン0(cmdキー)で画面がクリアされ、ボタン1(optionキー)で長方形の色が変わる。

それぞれのデモからメニュー画面に戻るにはreturnキーを押すが、メニューに「終了」オプションは無い 。デモプログラムを終えてApplesoftプロンプトに戻るにはどうすればよいか。これには2つの方法がある。1番目は^C(control+C、以下同様)を押す方法だ。メニュー画面の入力待ち状態では^Cに続いてreturnキーを押す必要がある。^CはBASICプログラムの実行を即座に停止する。ただしこの方法がいつでも通用するわけではない。プログラムによっては^Cを無効にしていることもあるし、マシン語のプログラムでは基本的に^Cは通用しない。

2番目のもっとドラスティックな方法は、リセットキーを押すことだ。STMではリセットキーがcontrol+deleteに割り当てられている。ただしリセットキーもソフト的に無効にすることができるので、常に動作するとは限らない 。

COLOR DEMOSOFTが表示するのは低解像度モード、いわゆるローレゾグラフィックスである。このモードでは16色の表示が可能だが、解像度は最高でも40×48ドットに限られる 。40文字×24行のテキスト1文字分を縦に並んだ2つのドットに対応させているからだ(COLOR DEMOSOFTでは下部4行にテキストを表示する分割スクリーンモードを使っているため、40×40ドットがグラフィックスに割り当てられる。

Apple ][を世に名高きゲームマシンにしたのは、表示色数は6色に限られるがより解像度の高い、いわゆるハイレゾグラフィックス(280×192ドット、分割スクリーンモードでは280×160ドット)のほうだ 。今度はこのハイレゾグラフィックスを利用したデモプログラムを動かしてみよう。

]RUN APPLEVISION
でプロンプトが整数BASICの>に変わり 、自動的にアニメーションが始まる。お世辞にも良い音とは言えないが サウンド付きのアニメーション! 1978年当時としては、とても素敵なデモプログラムだったのだ。

ハイレゾグラフィックスの280×192=54144ドットは、Apple ][のメインメモリ上にとられたわずか8Kバイト(65536ビット)のRAM領域で実現されている。これはMac流のピクセルマップで考えると計算に合わない。6色を表示するためには3ビットのモニタ深度が必要、3×54144=162432>65536)。実を言うと、Apple ][+は深度1ビットで巧妙に6色表示を実現していたのである。このグラフィックメモリの「軽さ」が、Apple ][がハードウェア性能に比して抜群のアニメーション速度を誇っていた真因であるし、また上図の文字部分にも現れている「色のにじみ」という悪名高い ― しかし真のApple ][フリークにとってはまことに味わい深い ― 副作用をもたらした犯人でもある。


■ ディスクイメージのロード

内蔵のDOS 3.3 System Masterで遊んでいるだけではつまらないので、往年の名作ゲームなどのディスクイメージを入手して、STMで走らせてみよう。STMで使用できる5.25インチ・ディスクイメージには2種類ある。 ここではディスクイメージftpサイトのasimovなどからダウンロードできる.dskフォーマットのディスクイメージについて述べる。

ダウンロードしたディスクイメージはほとんどの場合、.gzの拡張子を持つ。これはUNIXのファイル圧縮ユーティリティGzip(GNU Zip)で圧縮されているファイルだ。Macで解凍するにはMac Gzip、StuffIt Expander(機能拡張フォルダにStuffIt Engine要)などを利用する。例えばダウンロードしたnantara.dsk.gzを解凍するとnantara.dskという143,360バイトのファイルができる。Finderの「情報」ウィンドウで確認するとよい。もしこれ以外のサイズなら、そのファイルはSTMでは使えない。

次にnantara.dskのファイルタイプとクリエーターをFileBuddy、FileTyper、ResEditなどで設定する。

STMはクリエーターの異なるディスクイメージを拒否するので、必ず両方とも設定しなければならない。両方を正しく設定するとファイルにディスクのアイコンが付いて、 FinderからのダブルクリックでSTMに読み込めるようになる。ここまでの手順を下図に示した。

ダブルクリックでディスクイメージを開くと、STMはどのドライブに読み込むかを訊ねるダイアログを現す。ここではslot 6, disk 1(Disk ][ slot 6ウィンドウの左のドライブ)を指定しよう。これ以外のドライブではディスク(イメージ)をブートすることができないので注意。これはApple ][+のオートスタートROMの仕様であり、起動時に最も大きな番号のスロット(通常はslot 6、STM Configでslot 7にDisk ][カードを用意した場合はこの限りではない)のdisk 1からディスクをブートするのである。

ディスクイメージのロードはDisk ][ slot 6ウィンドウのポップアップメニューからも行える。この場合にはApplesoftプロンプトから

]PR #6
または
]IN #6
と入力しreturnキーを叩く。「#」の後の「6」はスロット番号である。


■ ディスクイメージの編集

----準備中


■ メニューコマンド・リファレンス

----準備中

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Last Update: 08/23/96