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はじめに

 仮想現実(バーチャル・リアリティ、VRとも言います)の技術は、 何かの物事に関する特徴を、目で見たり音で聞いたりできるように 形を整えて表現してくれます。形を整える仕事をするのは コンピュータの役目で、人はコンピュータの作り出す絵や音などを見聞き します。VRの技術を使えば、遠くの場所やたくさんの場所で同時に 起こっているでき事を手に取るように把握できたり、あるいは、 はるか昔の(それとも未来の?)事件を私達の身近に再現する ことができます(*1)。
 しかし、VRの技術は歴史が浅く、十分にリアルな表現力を行う には、とても高価なコンピュータをたくさん使う必要がありました。 そのため、VRを実際に利用できるのは、一部の研究機関や企業などに 限られていました。
 ところが最近、家庭に普及しつつあるパーソナル・コンピュータでも 表現力が非常に高まってきています。VRの技術を部分的に利用し、 誰でも手軽に、遠くのでき事や架空の物語を美しい絵や音などで楽しむ ことができるようになりつつあります。

 このプロジェクトでは、VRの基本的な機能を使うことで、遠くの 人達と対話したり、誰も知らない世界を歩き回ったりできるよう 企画しています。そこにどんな世界が広がっているか――それは 自分自身で確かめてみて下さい。

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*1: 一つの小さな仮想的な街の中に、世界の あちこちから人々が集まって会話を楽しんだり、宇宙を漂いながら 木星とその衛星について勉強したりできます。また、芸術や医療の 分野でも応用が考えられています。