「総合目次」にもどる |  「演奏会報告の目次」にもどる |  最終修正:98-01-04(日)

97年12月22日(月) 渋谷 ON AIR WEST「歳末猟奇劇場」追加公演
18:00開場 19:00開演

【レポート】

 前回16日の公演とほぼ同じ時間にON AIR WESTに到着、場内へ直行。前回とは全く趣の異なるプログレ風BGMが流れています。今日の私はかなり調子が悪く、風邪による鼻水と咳が止まらない状態です。ここで無理はならじと、ライヴ定位置となっている、和嶋氏側の最後列近辺に陣取ることにします。
 客層を見ると、前回と比べて女子の比率が若干増えたように思います。16日は筋肉少女帯のライヴとバッティングしていたそうなので、そちらから流れてきたのでしょうか。
この時点で私のオープニング予想曲は「モスラ」。前回の1曲目「晒し首」を的中させ意気軒昂な同行者は「どだればち」、1音半下げなら「莫迦酔狂ひ」と予想。
 開演時間の19:00を過ぎると、かなり混雑してきます。前回よりも人数が多いような感じ。

 10分押しでようやく「火星」が始まります。3人が出てきて演奏開始、「幸福のねじ」。いきなりコレかい! 終盤向け定番曲となっていたこの曲を最初に持ってくるとは、裏をかかれた…。演奏も前回のぎこちなさが取れています。特にリード・ボーカルの和嶋氏が妙に元気よく体を動かしています。
 2曲目「人間椅子倶楽部」。この曲、後藤氏加入時はやるしかないでしょう。
 次は「りんごの泪」。なんだかすでにライヴ後半戦のような選曲です。今回は統一感ある演奏で安心。

 前回から気になっていたのですが、和嶋氏のメインギター、メンチSGのピックアップが変わっています。ピックアップ・カバーを外したようにも見えます。音もこれまでよりワイルドになったような気がします。

 本日の衣装。和嶋氏の服装は16日と同じ赤系インド服(誰か適切な呼称を教えてください)。後藤氏もここで柄シャツから新加勢大周風黒ランニングへ。鈴木氏はと見ると、こちらは銀地に白い模様がちりばめられた渋い和服。薄手ですが、これならステージ以外でも着用できそう。

 ここで最初のMC。鈴木氏から「『宇宙遊泳』に続くスペース・シリーズ第2弾、(宇宙飛行士の)土井さんを記念して…」と紹介があり、新曲「天体嗜好症」(注1)を演奏。「宇宙遊泳」が大好きな私。この曲もイイッス! 重くて暗いだけじゃない、懐かしい浮揚感を覚える佳曲。

※(注1) 稲垣足穂の「天体嗜好症」からとったタイトルと思われます。(98-01-04)
 続いて「ギリギリ・ハイウェイ」。元気な和嶋氏に合わせてか、ちょっとハイペース?!
 メドレーで「どだればち」。今回のライヴで是非聴いておきたかった曲なので嬉しかったです。鈴木氏のベースはいつの間にか1音半下げの木目イーグルに持ち替えられています。

 2度目のMC。新譜『頽廃芸術展』は、なんと全12曲、今回のツアーで演奏した新曲の他、ラヴクラフト・シリーズ第2弾「ダンウィッチの怪」などの曲も含まれるとのことです。
 そして新曲「阿片窟の男」(アルバムでは曲名の表記が異なるそうです)「莫迦酔狂ひ」とジャンキー物2連発のあとMC。今回MC多いですか?
 再び新曲の「胎内巡り」。この曲は前回に続き2度目ですが、早く歌詞を読みたい、複雑そうな曲構成を味わいたい、という気にさせられます。
 続いてこれも聴きたかった「太陽黒点」。素晴らしい演奏でした。序盤、ギターの音が出なくなるトラブルに見舞われましたが、すぐに対応。トラブル後の方がいい音を出していたようですが、気のせいでしょうか?
 ここでMCをはさみ、CDで聴くよりもストレートなアレンジの「人面瘡」「審判の日」「天国に結ぶ恋」と続き、後半へ向けて盛り上げていきます。
 最後のMC、鈴木氏のポケモンの話題から「もっと光を!」
 ラストはテンポチェンジの構成が見事な「あやかしの鼓」で締めくくられました。

 これだけで終わるわけもなくアンコールへ突入します。和嶋氏は紺地にリアルな爬虫類(イグアナ?ヘビ?)の描かれたTシャツに着替えています。
 まずは「地獄」、続いて「針の山」の「地獄の責め苦シリーズ」を演奏しました。
 続く2回目のアンコールでは、久しぶりの「ナニャドヤラ」のあと「ダイナマイト」
 ところでそろそろ「大予言」演りませんか(笑)?

 ライヴ後の感想ですが、今回は選曲の妙が光ったライヴでした。選曲や曲順に意外性があり、なかなか楽しめました。
 和嶋氏も前回よりかなり復調してきた感じ。特に前回とダブっている演目は、全盛期に近づいてきたと思います。3月のツアーはもう全開ですよね?
 欲を言えば、ライヴ全体を通してキーになる曲が欠けていたように思いました。前回における「踊る一寸法師」のような、ヘヴィーで長い曲がなかったのでそう感じたのだと思います。  それはさておき、今回のライヴを聴いて、私はますます2月の新譜が待ち遠しくなってきました。入手後は十二分に予習の上、3月のツアーに臨みたいと思っております。
 そして、来年は奇数月ライヴを通して、持ち唄を全曲聴くことができれば望外の幸せ!! マイナー曲にも「もっと光を!」

※ この日のライヴは人間椅子讃歌にもタマエ氏によるライブレポートが掲載されています。特にMCの内容を詳しく知りたい方はどうぞ。

【セットリスト】

SEQ. 曲名 使用楽器
ギター ベース
<オープニング ホルスト「惑星」より「火星」> メンチ イーグル
幸福のねじ
人間椅子倶楽部
りんごの泪
<MC>
天体嗜好症
ギリギリ・ハイウェイ
〜どだればち イーグル(木目)
<MC> グレコ
阿片窟の男
莫迦酔狂ひ
<MC>
胎内巡り
10 太陽黒点
<MC> メンチ イーグル
11 人面瘡
12 審判の日
13 天国に結ぶ恋
<MC>
14 もっと光を!
15 あやかしの鼓
<アンコール1>
16 地獄
17 針の山
<アンコール2>
18 ナニャドヤラ
19 ダイナマイト

【チケット】

チケット

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