96年12月11日(水) 19:00 開演 渋谷 CLUB QUATTRO
30分ほど前に到着。CLUB QUATTROは初めて行くので、場所がわかるか不安だったのですが、なんとレコード屋(WAVE)の5Fにありました。ライヴというと階段を地下に降りていくという発想しかなかった私にはショック。
入口からさらに階段を昇るとホールに出ます。ステージに向かって中央が凹んでおり、後にいると見えない!という事態は避けられそうです。和嶋氏側の1段高くなった場所で待つことにします。
開演前のBGMは、来年の来日を讚える意味か、キッスの曲が流れています。最近出たというベスト盤でしょうか? 「ロックンロール・オールナイト」など超有名曲が連発されていました。しかしBGMにしては音量がかなりデカく、この時点で私の耳は死にかけていました。
「デトロイト・ロック・シティー」の途中で開演。最初に流れる不安げな音楽はムソルグスキー「はげ山の一夜」かホルスト「惑星/火星」か?! メンバーが入場し、そして現わる「黄金の夜明け」! 3rdアルバム愛好家としてはこたえられない選曲です。
和嶋氏のギターは当然メンチかと思いきや、意外にもヨッちゃんを使用しています。しかし、PAが全体に高音域重視のためかギター音がキンキン聞こえます。この印象は結局最後の曲まで変わらず。
「地獄」「りんごの泪」とやや意外な選曲が続いたあと、MC。1曲目「黄金の夜明け」は、茨城県のイベント(筑波?)でのコピー・バンド「人間魚雷」の演目をパクったとのこと。
次いで和嶋氏がダブルネックに持ち替え、本来シングルカットのはずだった「無限の住人」へ。
続いて再び和嶋氏がヨッちゃんに持ち替え、シングルカット曲「桜下音頭」「刀と鞘」を演奏。「桜下音頭」は和嶋氏作曲だが、音頭→ダンスミュージック→ディスコ、という発想でアレンジしたとのこと。
ここで今度は和嶋氏がレスポールに持ち替えて、「盗人讃歌」「宇宙遊泳」。「盗人讃歌」は久しぶりに聞きました。舞台のソデにシンセが置いてあったら「宇宙遊泳」は必ずやるでしょう。和嶋氏のレスポールの使用については、私の周囲の観客からは「やっぱSGだよなー」という声も上がっていましたが、私はこのレスポールも太くていい音がすると思います。
次は和嶋氏がグレコ、鈴木氏がモッキンバードに持ち替え、「暗くて重い曲」シリーズに入ります。今回は「ブラウン管の花嫁」「心の火事」「黒猫」「暗い日曜日」という選曲。前2曲はなかなかライヴでは演奏しないので、興味深く聞けました。
ここで和嶋氏がメンチに替え、鈴木氏がイーグルに戻して、これまた久しぶりな「走れメロス」。途中で後藤氏のソロになり、和嶋・鈴木両氏は楽屋へ。ソロが終わり、再び3人になると、和嶋氏はなぜかメンチをヨッちゃんに変更。なんで??
以後「晒し首」「人面瘡」「針の山」で終了。後者2曲はライヴ終盤の定番ですね。前回1曲目だった「晒し首」ですが、終盤で聴くのもなかなかgoodです。
アンコールは、使用ギターを替えずに「爆弾行進曲」「幸福のねじ」。「爆弾行進曲」も意外な選曲。来てよかった。2度目のアンコールで、これをやらないと終わらない「ダイナマイト」。会場は興奮のるつぼ状態です。
終演後はレコード店内のエスカレーターが止まっており、一番下まで階段で下ろされました。なんか後楽園ホールを思いだしました。
全体を通して見ると「ブラウン管の花嫁」が一番よかった気がしました。また、和嶋氏のヨッちゃん愛用ぶりは印象的でした。なお、同行の者の感想は「すがすがしいライヴだった」とのこと。
ただし、私は会場の音質には最後までなじめませんでした。「黄金の夜明け」「盗人讃歌」など私好みのいい曲をやっていたので、残念でした。(後日談)
hideki ohwaizumi氏から和嶋氏の使用楽器についてメールをいただいたのですが、それを読んで推察するに、今回和嶋氏がヨッちゃんに固執したのは、メンチが古くなってきたためのようですね。前回のツアーから導入していると思われるレスポールも、次期メイン・ギターとしての慣らしなのでしょうか? どちらが次のメインとなるか、今後のライヴが楽しみです(ってそんなものを楽しむか普通…)
●追記
SEQ. 曲名 使用楽器 ギター ベース <オープニング ホルスト『惑星』より「火星」> 1 黄金の夜明け ヨッちゃん イーグル 2 地獄 3 りんごの泪 <MC> ダブルネック 4 無限の住人 <MC> メンチ 5 桜下音頭 6 刀と鞘 <MC> レスポール 7 盗人讃歌 8 宇宙遊泳 <MC> グレコ モッキンバード 9 ブラウン管の花嫁 10 心の火事 11 黒猫 12 暗い日曜日 <MC> メンチ
ドラムソロ後ヨッちゃんイーグル 13 走れメロス 14 晒し首 ヨッちゃん 15 人面瘡 16 針の山 <アンコール1> 17 爆弾行進曲 18 幸福のねじ <アンコール2> 19 ダイナマイト
TAKAGI ☆ ASAGAYA氏の情報により、オープニングの曲はホルストの『惑星』の「火星」であることが判明しました。(97-09-23)