私の尖形高台=ピラミド考

私はある明方夢をみた。数学の夢なのだ。数学の試験で何度やっても解けないといった夢はしばしばみるが、今度のはそうではない。まず直角三角形がでてきたのだ。

次にピュタゴラスの定理があらわれた。

その次に

が出てきたのである。ああ黄金分割比なんだなあと思ったところで眼が醒めてしまった。
ってことは、

なんだな。きれいだけど本当かな。これは20才頃から疑問に思っていた大ピラミッドの角度(傾斜角)の夢に違いない。
というわけで自分の夢が本当かどうか調べてみたのである。ピラミッド関連の本をあさると、ヘロドトスが古代エジプトの神官から『ピラミッドの側面の各面積とその高さを一辺とする四角形の面積が等しい』と聞いていることがわかった。この話から黄金三角形が導かれるのだ。

側面の面積(4つのうちの一つ)は

だから

となる。一方高さを一辺とする四角形の面積は

となる。しかもこの黄金三角形は私の夢と合致する。

でもこんな黄金三角形などありうるのだろうか?学生の頃、早稲田大学電算センターで友人に打たせたフィナボッチ数列(528番目で百十桁)が出てきたので、黄金分割比10桁まで出すのは屁でもない。

とすると、

はどうなるのかというと、1=0.99999998となる。
この黄金三角形の角度をαとすると、次の式が必然的に導かれる。

この黄金三角形のピラミッドの周囲は高さを半径とする円周に等しいのだろうか?

となる。
さてギザのクフ王の大ピラミッドの傾斜角は

である。同じ角度はメイドゥムの偽りのピラミッド、アブシールのネウセルラー王のピラミッドである。もしそれらのピラミッドの企画者が黄金三角形を意図していたとすれば、この1'弱は誤差としても相当な数学能力を有していたことになる。他のピラミッドの多様な傾斜角を考えると支離滅裂になってしまうが、私はピラミッドは時代時代の宇宙生命方程式(宇宙生命観)を表しているのだと考えている。古代エジプト人に脱帽である。黄金三角形の誕生と古代エジプトに乾杯!
(阿久津淳)

注)このお話は、数学に強くない人にはよくわからなくても無理はありません。「どうしても、わかるように説明してほしい!」という人は、阿久津氏へのメッセージを!

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