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おもしろ梅干しQ&A


 いままでいろいろメールを頂きましたが、全然まともな答えになっておらず、お問い合わせ頂いた方のご期待に添ず、心苦しくおもっております。その中のやり取りを一部「読み物風Q&A」でまとめてみました。
 もし「こんなときはこうしたほうがいいですよ」なるアイデアがありましたらご一報下さい。差し支えないように編集してこのページに掲載いたします。


 キャー!カビだ!どうしよう・・・

:一面カビの海、中まで入り込んで手におえない状態なんですど・・・。
:可愛い梅干しちゃんは瀕死の重傷です。

[処置・ケース1]

 漬けている量が少量(1、2Kg)で深さも浅い(10cm前後)場合、カビを取り除き別容器で漬けても、味はあまり期待できないかもしれません。なおカビと同時に腐敗もきているようですと、これはほぼ再起不能と言えましょう。場合によっては思い切って全部にお別れを告げ、来年に夢と希望をつなぎましょう。
[処置・ケース2]
 漬けている量が結構多く(数Kg以上)で深さも結構深い(20cm以上)の場合は、とにかくカビの生えた梅を取り除きます。次に梅酢の上にも浮いているようでしたらお玉で丁寧にすくって捨てます。梅も梅酢も思い切った処分が必要です。そしてたっぷりと焼酎で消毒した別容器を用意して、梅を移動します。梅酢が少なくなってしまいますので、消毒と梅酢を出すために塩を適宜追加します。この際多少塩分が多めになるのは、やむなしとします。最後に梅酢をおたまで移動し、表面に焼酎の霧を吹いて安静にしましょう。なお、少々カビたものは焼酎で洗って漬けなおす事もできるようです。

:漬けているある日、中を見たら、うっすら白いものが・・・
:上の[ケース1]の極軽い症状ですね。

[処置]

 1つ2つでしたら取り除いて、焼酎の霧を吹いて多分持ち直すでしょう。カビともなんともつかないものは一応取り出して焼酎で洗って、サッと塩をまぶして戻しましょう。
[ワンポイント]
 梅を漬けている時期は丁度梅雨の頃−−カビが一番生き生きしている頃−−なので、カビやすいのも当然です。ですから、漬ける前の殺菌がまず重要となります。さらに、漬けてからは毎日ビンを傾けたり軽くゆすったりして、表面に出ている梅に梅酢をかけるようにします。そうすることによって格段にカビにくくなります。また、毎日見ていれば一面カビの海という手遅れ状態にもならないでしょう。一日一回赤ちゃんの顔をでも見るような感じで見守ってあげてください。そうすれば[ケース1]のような事はまずないはずです。

 地域や気候による乾し加減の違い

:地域・温度・湿度によって、どう乾し加減はどうかわるのでしょうか?
:これは難しいご質問です。はっきり申し上げてわかりません。

[ワンポイント]

 うーん、さすがに全国津々浦々にて梅干し巡業をした経験がありませんので、明快な答えが出来ませんが、毎年乾している傾向から考えますと、

1.バキッ!と炎天下が申し分ない。
2.湿度は高いほうが良い?(ような気がします)
3.極端な乾しすぎは梅干しがミイラ状となり、その出来映えはイマイチ君となる。
4.表面に塩の結晶が現れ、粘土の半分固まったような手触りが良さそう。
5.夜露に当てたり(雨に対する度胸が必要)炎天干の繰り返しが良いそうな・・。

 これまで、これはすごい!!という出来映えは記憶にある限る1回しかないような気がします。で、そのときの気象条件は? と言いますと、これも記憶にないのです。多分平年並みの夏だったのだと思います。参考までに、昨年は干す時期に天候が不順となり、カラッと晴れると思えば翌日は一日雨だったりが続き、都合5日くらい干しましたが、皮が柔らかく仕上がりませんでした。それでも97年バージョンとして美味しく頂きました。
 とにかく、梅干しに関しましてはいろいろと書物を紐解きましたが、それぞれ皆微妙に違う事が書かれており、良く分かりません。多分答えとしてはすべて妥当なのでしょうけれど、算数のように正解一発というという訳にはいかないようです。まぁ、この違いがそれぞれの「家庭の味」となる要素ではないでしょうか?


 かつお風味の梅干し

:知人より贈られたかつお風味の梅干しが美味しかった。作り方は?
:これも塩漬けオンリーしか経験がないので、わからないのです。

[募集!]

 多少調べたのですが、明確なレシピを発見できません。どなたか「私はこうやってかつお風味を作った!」のレポートを頂けませんか? 経験談募集中!

 梅酢について

:干した梅には梅酢を少しかけないのですか?
:梅酢をかけても良し、かけないでも良し、それはお好みとなります。

[ワンポイント]

 わーい、これは経験があります。答えは上のAのとおり、どちらでもよいと思います。しっとりとした梅干しがお好みでしたら、干しあがった梅を一個づつ梅酢をくぐらすように2・3秒梅酢に漬けて保存用のビンにつめ、冷蔵庫に保存します。比較的カラッとしたのがお好みでしたら、そのままビンに。ドロッとしたのがお好みでしたら、ドボドボ入れて漬けこんでしまいます。この場合の干し加減は柔らかめに仕上げるとなおGoodです。