おことわり
私の87年式M535iで発生したヒーターファンの不具合とそれに対する暫定的な対策です。以前Niftyの会議室で質問したところ、原因と対策方法をヘラルドさんに教えていただいた内容を元に、不器用な私なりに手をぬきながらとりあえず対策した内容です。ということで、完璧な修理方法ではありませんのでご注意方。 |
不具合現象
冬場になりヒーターを常用するころ、ダッシュボード奥から「キーキー」と耳障りな音が聞こえて来る事があります。この時、ブロアーの風量を変化させてみて、キーキー音も変化するようなら、それはおそらくバルクヘッド内にあるヒーターファンの軸の油切れか、軸の摩耗だと思います。
ひどく軸が摩耗している場合はヒーターファンごとの交換でしょうが、油切れ程度でしたら、注油することでしばらくはおさまると思います。 |
作業の要約
私はバルクヘッドを完全には外さず、また、ヒーターファンのハウジングも外さずに、とりあえずヒーターファンにアクセスできるようになった時点で細いノズルをむりやり差し込んで注油し、しのぎました。その分作業は割と簡単でしたが完全に注油はできていないと思います。正しく行なうには、バルクヘッドカバー脱着、ファンハウジング脱着後に、ヒーターファン軸受けに正確に注油するのが良いと思います。 |
用意するもの
ソケット(多分6mmだったと思います)とそれを回すラチェット等。
注油用スプレーグリース(なるべく長くて細いノズルが添付されているものが良い)
私はCRCでとりあえず代用してしまいましたが、CRCは注油効果持続が短いのと、既存の油が流れてしまう可能性があります。もし使用するのでしたら無臭性のがお勧めです。空気導入口への注油ですから、匂が強いとしばらくはがまんが必要です。
|
(私の場合の)対策方法
ヒーターファンへアクセスするには、ボンネットをあけ、エンジンルーム側から作業を行ないます。ダッシュボードを取り外したりする必要はありません。
次にバルクヘッドカバーを外します。が、その前に一応念のため、バッテリーのマイナス端子を外しておきましょう。
バルクヘッドカバーとは、下の画像の緑の枠内のところのゴム板の事です。これは点で示した6ケ所の位置でネジ止めされてるので、まずこれを外します。
6コのネジを外せば、バルクヘッドカバーは外せるのですが、実はこのバルクヘッドカバーにはエンジン配線類のタイラップが固定されているので、完全に外すにはこれらの配線用タイラップを切らないとはずせません。また、M535iには燃料ラインもバルクヘッドカバーの端を貫通しています。私はこれらをなんとかするのが面倒そうだったので、ネジを外した後は、これらはそのままにカバーをずらし、上からめくるようにしてヒーターファンのハウジングへとアクセスしました。
ヒーターファンのハウジングカバーはワイパー付け根の真下にあり、この黒いカバーの中がヒーターファンです。バルクヘッドカバーを外さないとこのハウジングも外せないのではないかと思います。
ヒーターファンは2個の円筒形のファンを1本の軸で貫通させたもので、カバー左右の通気口から空気を採り入れています。
そこで、バルクヘッドカバーをめくり、要しておいた注油用スプレーグリースのノズルを、左右のダクト口から差し込み、軸あたりをめがけて最低限の油注入/噴霧を行ないます。
グリススプレーの場合は、吹きすぎるとかなり臭くなりますので、バッテリ端子を接続し、ACC-ONでヒーターファンを回してみて音がしなくなった時点で終了した方が良いと思います。
音が消えたらあとは元に戻しておしまいです。
|
M535iのエンジンルーム
|
 |
終りに
バルクヘッドカバーをちゃんと外せるのでしたら、ヒーターファンハウジングはフックでひっかけてあるだけなので手で外せると思います。ハウジングが外れたら、中のヒーターファンに直接アクセス出来るのでピンポイントに注油/グリスアップできると思います。 |
My Current Status
私の場合、えらく手抜きなメンテでしたが、3度目の冬を迎えても、1度目の冬のようなキーキー音はまだしていません。ただし、最近は急カーブ、急加速、急減速時に、時々「キュルキュル」と音がしてきています。。。。 |