マックと UNIX が大好き(で、何が嫌いかは、お分かりですね)な人間は少な からず存在します。そんな人はマックでグラフィック処理をしていても、突然、 shell スクリプトや perl スクリプトの助けを借りたくなったり、pbmplus フィルタや djpeg/cjpeg コマンドが恋しくなったりするものです。
一方、なんらかの理由で、 UNIX の勉強をしてみたいけどマックしか持ってい ない、どうしよう、という方もいらっしゃるでしょう。
たとえマックでも、コンパイラは gcc じゃないとヤダ!という方も。
そんなアナタには CodeBuilder があります!
今までマックで動く UNIX (もどきも含めて)は、コマンドが個々に移植(開 発)されただけだったり、フリーだけど制約が多く不安定だったり、高価だっ たり、 MacOS と同時に使えなかったり... と、一長一短でした。 CodeBuilder はそこそこの値段( 2 〜 3 万円)で、ネットワーク機能を除いた BSD UNIX 環境を入手できます。
ただし、メモリ回りや、マック側のファイルの扱いなど、不安定な側面もありま す。場合によっては MacOS ごとフリーズするので、心してください (^^;
もちろん本格的に UNIX の道を進むなら、PowerPC マックには、天下の Linux の移植版である PowerPC Linux や MkLinux 、68K マックには NetBSD がありま す。 マックで動く各種 UNIX については、→ 7-1 の関連ページの「UNIXと Macintoshの融合を目指すページ」でどうぞ。
PowerPC を搭載したマックの MacOS の上で動きます(再起動不要)。つまり、 他のマック用アプリケーションと共存できます。ダブルクリックで Mach カー ネルを持つ BSD 4.4 UNIX が起動します。マックのデスクトップに(もちろん 複数の)端末ウィンドウを開けます。別に、 X-Window (Ver11R6) を起動する こともできます。デフォルトで、 AfterStep (NEXTSTEP もどき)ウィンドウ ・マネージャを使えます。
CodeBuilder は、FFS (Fast File System) というファイル・システムを用い ますが、ハードディスクにパーティションを切り直す必要はありません。その かわりディスク・イメージを巨大なファイルとして持ちます。マック側の任意 のフォルダを「マウント」して共有できます。
様々な開発ツール( GNU コンパイラ、エディタ等)がプリ・インストールさ れています。例えば gcc, g++, Ada95, fortran77, Java, emacs, perl, ...
CodeBuilder ( UNIX )上で動くアプリだけでなく、MacOS 上で動く、マック・ アプリも作れます(ただし PowerPC 専用)。
CodeBuilder には、ネットワーク機能が実装されていません。 ftp, telnet, WWW 等はあきらめてください。
仮想記憶も実装されていません。メモリ不足には弱いっす (^^;
そのままでは日本語は扱えません。日本語環境は自分で構築する必要がありま す。幸い、Power MachTen 4.0x 用に移植された日本語対応ソフトウェアが多数 存在し、CodeBuilder とバイナリ互換なので、そのまま流用できるものもあり ます。
なんと分厚いマニュアルは英語のままです。インストール・マニュアルだけは 日本語になっています。オープンテクノロジーズには、がんばって日本語マニュ アル完全版を作ってほしいものです。
X-Window は使えますが、 Motif Toolkit は付属しないので、 Motif 画面の開 発はできません( Power MachTen には付属します)。それにネットワーク環境 ではないので、他のホストのための X サーバにはなれません。
1-3 の補足になりますが...
フル・インストールするとハード・ディスク容量を 250MBytes 以上食います。 カスタム・インストールで X-Window ソフトウェアを除外すると、 50MBytes ぐらい節約できますが。
マック側のファイルの扱いがちょっと面倒です。マックのファイル・システム 特有のリソース・フォークをなんとかする必要があるからです。 → 2-1
まさに UNIX なので、 UNIX に不慣れな人は、最初は手も足もでないでしょう。 一方、マックのアプリでもあるので、MacOS ごとフリーズすることもあります。 それに(筆者だけかもしれませんが)大きなプログラムがエラーで動かない場合 があります。 Nemacs, Mule 等が動かないと困りますよね。
まず、MachTen の意味は( Macintosh + 10 じゃなくて) Mach + TENON 社で す。 Mach は、音速マッハにひっかけたんだと思うのですが、最先端の OS (オペレーティング・システム)の名前で、あの NEXTSTEP そして Rhapsody も Mach をベースにしているぐらいですから、凄いヤツなんであります。 英語では「マーク」と発音するようですが、日本では MachTen を「マックテン」 と呼ぶようです。で、
MachTen は MacOS 上で動く UNIX ですが、MacTCP 互換のネットワーク機能を もった、( CodeBuilder より)フル・スペックな UNIX システムです。それゆ えに、比較的高価です。ちなみに MachTen にもいくつか種類があるのですが、 PowerPC 専用の Power MachTen 4.0x は、CodeBuilder とバイナリ互換です。 すなわち、 MachTen 4.0x でコンパイル&リンクして作った実行ファイルは、 そのまま CodeBuilder でも動きます。
そ、そう言われても (^^; 本ドキュメントの範囲外なので、書籍や関連リンクで お調べください。 → 6-1 あ、資料を探すなら "BSD" UNIX と書いてあるものにしましょう。 System V 系 や Linux とは流派が違いますので。
残念ながら MachTen CodeBuilder を扱っているお店は限られます。筆者の知る 範囲では、
秋葉原 Amulet TEL:03-5295-8418 <http://www.amuletcom.co.jp/> 秋葉原 ラオックス ザ・コンピュータMAC館 TEL:03-3251-4811 (ただいま CodeBuilder は在庫切れ?) <http://www.laox.co.jp/shop/spshop/mac_kan/mac_kan.html> 秋葉原 T・ZONEアップル館 TEL:03-3526-7720 <http://www.ado.co.jp/T-ZONE/intro/01/i01.htm> 新宿 ビックパソコン館新宿東西口店 TEL:03-3226-1111 <http://www.bicpckan.co.jp/ten_sin.htm>秋葉原ぷらっとホーム( TEL:03-3251-7611 )も MachTen シリーズを扱って いますが、CodeBuilder は置いてないようです( 97 年 8 月現在)。
サーチ・エンジンで "CodeBuilder" を検索していたら、オンライン・ショッピ ングの商品一覧がひっかかりました。在庫等はご自分でご確認下さい。
DEPOT Japan PRICE LIST <http://www.byse.co.jp/devdepotj/software.html> MACZONE Networking <http://www2.eccosys.com/MACZONE/net.html>あとは、オープンテクノロジーズ → 6-1 に問い合わせてください。
は?
CodeBuilder FAQ Version: 2.28 (1998-11-08)