$Id: 021eud.txt 1.5 96/09/24 02:23:11 ROOT_DOS Exp Locker: ROOT_DOS $ -------- Eudora-J -------- Eudora-J は、 POP3 というプロトコルを利用した電子メールプログラムであ る Eudora の日本語版です。 POP プロトコルは、サーバ(サービスする側) とクライアント(サービスを受ける側)が明確に分かれていて、サーバに UNIX マシンを立てることによって、クライアントとなるパソコン側の仕組が簡単で 済むようになっています。 インターネットでの電子メールでは、漢字コードにいわゆる JIS を使う必要が あります。マックの漢字コードは Shift JIS ですが、Eudora-J は自動的に漢字 コード変換をやってくれます。 Eudora-J はフリーウェアですが、商品化された Eudora Pro 日本語版もあっ て、パソコン・ショップで入手できます。こちらはメールの自動分類機能等、 さらに便利な機能が増えています。 Eudora-J は非常に多くの機能を持っていますが、ここでは必要最小限の設定 だけを紹介することにします。最新版は Eudora 1.3.8.6-J13 です。 基本設定 -------- Eudora-J を起動し、「操作」メニューの「設定変更...」ウィンドウにおいて、 以下の設定をします。 --- POPアカウント: [diving@mail.sample.or.jp ] 本当の名前: [KIMURA Diving ] 接続機構: (*) MacTCP ( ) コミュニケーションツールボックス −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− SMTPサーバー: [mail.sample.or.jp ] あなたの電子アドレス: [diving@sample.or.jp ] (以下、省略) --- <メール受信の設定> Eudora-J でのメールの受信は、POP サーバを通じて行います。 POPアカウント: これは、通常の電子メールアドレスとは意味が異なります(サーバ側の設定に よってはPOP アカウントと電子メールアドレスが同じになることはありますが)。 diving@mail.sample.or.jp ^^^^^^ ^^^^^^^^^^^^^^^^^ ユーザ ID POP サーバ名 まずユーザ ID を書き、「 @ 」記号を置いて、 POP サーバのホスト名を書き ます。 本当の名前: 半角アルファベットで、自分の名前を書きます。「本当の名前」とありますが、 戸籍上の本名を必ず入れなければならないという規則はありません。この名前は、 メールの送信時に、電子メールアドレスといっしょに、メールの差し出し人を 示す「 From: 行」に次のように入ります。 From: diving@sample.or.jp (KIMURA Diving) アルファベット以外の記号は使わないようにしましょう。漢字は、「操作」 メニューの「スイッチ」において、「 MIME ヘッダ変換」機能を ON にすれば 使えないことはないのですが、相手のメール環境によっては、漢字にデコード (復元)できずに文字化けしてしまうことがあるからです。 接続機構: MacTCP を選択します。 OpenTransport を使っていても同じです。 <メール送信の設定> Eudora でのメールの送信は、直接、メールサーバ (SMTP サーバ)に対して行い ます。POP サーバは用いません(メールサーバと POP サーバが同じホストで動 いている場合はありますが)。 SMTPサーバ: メールサーバ( SMTP サーバ)のホスト名を書きます。 あなたの電子アドレス: プロバイダーから指定された、電子メールアドレスを書きます。 新着チェック頻度: ダイアルアップ PPP 接続の場合は、オフライン( PPP 接続していない状態) でメールの読み書きを行う場合が多いと思われます。ブランク(なにも入力し ない)にしておけば、定期的な新着チェックは行わなわれません。ダイアルアッ プ接続した時点で、手動で新着チェックを行えばいいのです。新着チェック頻 度を入力すると、チェック時間が来ると自動的にインターネット上のサーバに アクセスにいくので、PPP 接続の設定によっては電話接続が開始されます。 Phサーバ: ブランクで構いません。電子メールアドレスの問い合わせのためのサーバを指 定するところですが、本書では説明しません。ちなみに Ph サーバの代わりに finger サーバも指定可能です。 電話接続の利用者名: ブランクで構いません。 <メールテキスト設定> ウィンドウ幅: ブランクで構いません。 ウィンドウ行数: ブランクで構いません。 表示フォント、サイズ: 等幅フォントを指定したほうが本文が読みやすくなります。システム付属では 「Osaka等幅」の 12 ポイントがいいでしょう。フリーのフォントである 「 ASLFont+3.0 」の 9 ポイントが入手できれば、それが最適です。 印刷フォント、サイズ: 等幅フォントを指定したほうが本文が読みやすくなります。プリンタに合わせ て選択してださい。 TEXT保存時の所属アプリケーション: デフォルトで TeachText ですが、 YooEdit 等に変更したければ、ボタンをク リックして、ファイルダイアログボックスでアプリケーションを指定します。 [ ] 添付書類の自動保存フォルダ: 相手からのメールに添付された書類を自動的に保存する場合は、ここをチェッ クして、フォルダを指定しておきます。 署名デフォルト: デフォルトの「標準署名」のままで結構です。 署名( signature )の設定 ------------------------- インターネットでは、電子メールの本文の最後に署名( signature )をつける 習慣があります。ただし必ずつけないといけないという決まりはありません。 単に名前を書いたものから、個性的な絵文字で飾ったものまで、いろいろあり ますが、あまり長い署名は、相手を不愉快にさせる場合があるので、注意しま しょう。 「操作」メニューの「署名編集」から「標準署名」を選択すると、署名を入力 できます。「 New... 」を選べば、標準以外の署名を用意しておくこともでき ます。日本語による署名と、海外向けの署名を使い分ける場合などに便利でしょ う。 その他のオプション ------------------ 「操作」メニューの「スイッチ...」を選択すると、様々なオプション項目が表 示されます。各項目の ON/OFF の設定例を示し、主な項目については説明して おきましょう。 作成: X アイコンバー メールを書くウィンドウ上に、アイコンのスイッチを 表示します。 ニックネームの連動 ワードラップ 本文を自動的に改行します。手動で改行する習慣がある 人は、 OFF にしましょう。 X 本文にタブ X 署名を自動追加 署名( signature )を自動的に本文に追加します。 'TEXT'もBinHex変換 即時送信 オフラインでメールを書くことが多い場合は、 OFF に しておきます。 X コピーを送信簿保管 自分の出したメールを送信簿に保存します。ここを OFF にした場合は、「常時Cc:に自分宛」を ON しないと、 自分の出したメールは、全く手元に残らないので注意。 X 全関係者へ返事 返事を CC: (「写し」)の相手にも出します。 自分宛へも含める 返事の相手に、自分は含めません。 X 常時Cc:に自分宛 写しを自分宛に出します。ヘッダは CC: me となります。 一度メールサーバに送られたメールが自分宛に届きます。 X 常時引用元を表記 返事を出すとき、相手の本文を自動的に引用することが できますが、相手の名前等を引用元として表示します。 引用文に相手名 KIMURA> の様に、相手の名前を付加します。 相手名は次候補 送受信: X 進行状況の表示 X 新着チェック時に送信 新着チェック時に、未送信のメールがあれば、送信します。 X パスワード保存 個人専用マックなら保存しておいていいでしょう。 保存しないと、接続ごとにパスワード入力をします。 サーバーに手紙を残す UNIX シェルアカウントでもメールを読める環境にある 場合、 ON にすれば両方でメールが読めます。 自動応答 長い手紙をスキップ 新着のお知らせ: X アラート表示 全てのお知らせを ON にすると、うるさく感じるので、 自分に合ったものだけに絞りましょう。 サウンド メニューアイコン点滅 X 受信簿を自動的に開く(メール受信時) 新規保存: 段落の推定 表示中のメールを「新規保存...」で保存するとき、 本文のワードラップを推定して解除しようとします。 X ヘッダ情報を含める メールの配送経路等もいっしょに保存します。 メッセージ切り替え: 矢印キー 複数のメールを読むときの、メール間の移動方法を X コマンド+矢印キー 指定します。 その他: X 全てのヘッダを表示 ウィンドウをズーム 削除を簡略化 書簡箱の超閉 X 終了時にゴミ箱掃除 X 簡単に開く MIMEヘッダ変換 「本当の名前」や題名( Subject: )で MIME による 漢字変換を行う場合、ON にします。 本当の名前を含む From: 行で漢字を使う場合は必ず ON にしてください。題名だけなら、JISコードのまま でもかまわないので ON にする必要はありません。 配達証明付き郵便 Quoted-Printable Base64 encoding X インライン変換 日本語入力でインライン変換を可能にします。 メールを書く ------------ 新規に電子メールを書くときは、 Eudora-J を起動して、「メッセージ」メ ニューの「新規メッセージ」を選択します(ショートカットキーは command-R )。以下の作業はオフライン( PPP 接続していない状態)でも行えます。最 終的なメールの送信時だけ、回線をつなぎ、 PPP 接続すればいいのです。 --- To: kimu@st.rim.or.jp (KIMURA "POP" Kazushi) From: diving@sample.or.jp (KIMURA Diving) Subject: hello! Cc: me Bcc: Attachiments: - - - - - - - - - こんにちは! --- To: に相手のメールアドレスを書きます。 「 , 」記号(カンマ)で区切り、複数の宛先を書くこともできます。受取人をあら かじめ登録しておけば、「編集」メニューの「受取人の挿入」から、宛先アド レスを選ぶことができます。受取人の登録は、受信したメール等から電子メー ルアドレスを選択した状態で、「操作」メニューの「受取人として追加」を選 択します。 From: には、自分のメールアドレスが自動的に入ります。 Subject: には題名を書きます。相手によってヘッダ部の漢字を扱えないので、 その場合は半角アルファベットだけにします。 Cc: には、カーボンコピーすなわち「写し」を送る相手を指定します。ここも カンマで区切って、複数の電子メールアドレスを並記できます。ただし自分宛 の場合はメールアドレスではなく Cc: me と表示されます。 Bcc: には、ブラインドカーボンコピーすなわち、To: や Cc: で送った相手に 分からないように、写しを送る相手を指定します。書き方は Cc: と同じです。 本文について: 直接書いてもいいし、別のエディタから、カット&ペーストしてもかまいませ ん。「スイッチ」でワードラップを OFF にした場合は、全角35文字付近で、 手動で改行しましょう。署名は、メールを書いているときには表示されません が、送信時には自動的につけられます。 メールの送受信 -------------- ダイアルアップ PPP 接続が成立した状態で、 Eudora-J が起動していない場合 は起動し、「ファイル」メニューの「私書箱のチェック」を選択します(ショー トカットキーは command-M )。これにより、まず送信簿に未送信のメールがあ れば送信され(スイッチ設定で、新着チェック時に送信が ON の場合)次に、 私書箱、すなわち POP サーバに自分宛のメールがあれば、取ってきてくれます。 メールを読む ------------ 新着メールが来ている場合、お知らせの設定しておけば(通常は「書簡箱」メ ニューの「受信簿」を選択して開く)受信メールの一覧が自動的に開きます。 ここで、読みたいメールをダブルクリックしてウィンドウを開けば、相手から のメールのヘッダと本文を読むことができます。 返事(リプライ)を書く ---------------------- 相手のメールを開いている状態で、「メッセージ」メニューの「全関係者に返 事」を選択すると(ショートカットキーは command-R )を選択すると、返事 (リプライ)を書くことができます。 To: や Subject: 等は、自動的に設定さ れますが、修正しても構いません。返事の出し方自体は、新規メールと変わり ません。 POP サーバのロック現象 ---------------------- ある日、突然、以下のメッセージが出て、使えないようになったら、 ---  パスワードが正しく入力されていません。  [-ERR Maildrop lock busy! Is another session active?] --- POP サーバにログインして、自分のユーザ名の所有になっている popper プロ セスを殺すか、メールスプールディレクトリ(例: /usr/spool/mail/) に存在 する、ファイルロック用ファイル .username.pop を消去し、ファイルロックを 解除します。プロバイダによっては、これらの作業をユーザが行えない場合が あるので、その場合はシステム管理者に連絡します。 複数の設定を使い分ける ---------------------- 複数の接続先があったり、1台のマックを複数のユーザで共有したい場合、次 の手順をとります。 Eudora-J の本体のアイコンをダブルクリックして起動し、メール環境の設定を 行い動作確認後、終了すると、システムフォルダの中に「電子メールフォルダ」 が作られているはずです。このフォルダを取りだし、ハードディスク上の別の 位置、あるいは個人用フロッピに移動します。フォルダの名前は変更してもか まいません。この設定での Eudora-J の起動は、そのフォルダの中の「電子メー ル設定」をダブルクリックすればよいのです。電子メール設定のエイリアスを 作っておいて、デスクトップ上に並べて置いておけば、いっそう便利になるで しょう。 以上の手順を繰りかえせば、複数の設定を使い分けることができます。 さらなる情報 ------------ 最新版の Eudora-J は、日本語化をしてくれた中田 了さんの Web ページにあ ります。 Eudora-J にはオンライン版の日本語マニュアルがあります。 HTML 形式のマ ニュアルは、 WWW で公開されています。 また、ユーザグループ MuON が作った Eudora-J FAQ ( Q&A 集)も WWW でア クセスできます。 --- end ---